シリア難民:5年目を迎えたヨルダンでの難民支援

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2011年春から深刻化したシリアの政情不安により、同年7月から人びとが隣国に逃れはじめました。シリアから逃れてきた人が初めてヨルダンに到着したのが7月中旬ごろ。それから丸4年が経ちました。

現在、登録されているシリア難民は401万5065人、ヨルダンには隣国の中では3番目に多くの人が逃れており、62万9128人が登録されています(2015年7月15日現在、国連調べ)。

ヨルダンはもともと総人口が約600万人の国です。つまり、10人に1人がシリア難民という状況です。

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非認定難民キャンプで衛生用品を受け取るシリア難民の子どもたち ©Ibrahim Malla/IFRC

ヨルダン赤新月社は、難民流入直後から食料や衛生用品などの配布を実施しました。

難民の数が2012年4月から急激に増え、同年8月、国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)は国際社会に対してヨルダン、レバノン、イラクに対する人口流入への支援のため、約3億678万円の緊急支援要請を発表しました。

その後も隣国のシリア難民は増加の一方。2014年7月、連盟は4回目の改訂を発表し、緊急支援要請額を約56億3800万円に増額しました。これに対し、日本赤十字社(以下、日赤)は280万円の資金支援を実施しました。

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アズラック難民キャンプの診療所で治療を受ける
アムナーちゃん(9歳)はシリアから避難中に銃弾に
当たって負傷しました
©Gwen Eamer/Canadian Red Cross

また、2013年5月には、赤十字国際委員会(ICRC)が市民の保護や抑留者保護を行うため、シリア紛争犠牲者支援を行うヨルダンに対する、約13億円の緊急支援要請を発表しました。これに併せて、日赤は約430万円の資金支援を実施しました。

人口流入は引き続き増加し、シリア国内の情勢も不安定なままです。厳しい状況を受け、連盟は2014年10月、ヨルダンに逃れている12万6000人のシリアの人びとを支援するため、約13億9028万円の緊急支援要請を改めて発表しました。

人口流入に対応するための救援物資の強化だけでなく、避難生活が長期化しているシリア難民の健康や衛生的な環境の確保、難民キャンプの外で暮らすシリア難民への住居支援、難民受け入れコミュニティーでの貧しいヨルダン人への家計支援などを実施しています。

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ヨルダン北東部ジャワにある非認定難民キャンプ ©IFRC

日赤は2015年6月16日から、看護師1人をヨルダンに派遣し、現地における地域住民参加型の保健事業(CBHFA:Community Based Health and First Aid)の保健要員として活動を開始しています。

難民流入の多い首都アンマン、アジュルン県、ジャラシュ県、マフラック県、イルビット県のシリア難民および難民受け入れコミュニティーの住民計3万人を対象に、現地の赤新月ボランティアの育成を通じて衛生教育による感染症の知識や予防行動、またこころの病気についての知識や予防方法を特に女性や子どもに普及します。

長期化する避難生活に苦しむ人びと

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ネスリーンちゃんは病気が苦しいとも言わず「今日は学校に行けたのよ」と誇り高く語ってくれました ©IFRC

5年目を迎えた今も先の見えない避難生活。不安を募らせて暮らしている家族も多くいます。

ネスリーンちゃん(11歳)は生まれながらに遺伝子性の血液疾患の一つである地中海貧血(サラセミア)を患っています。

月に1回以上の輸血が必要な彼女は、ジャワの非認定難民キャンプでの生活が1年を超え、病院への通院が簡単ではありません。アンマンで赤十字が運営する無料クリニックを教えてあげることで、ようやく適切な治療が受けられるようになりました。

彼女の父親は、「ネスリーンちゃんの健康を心配しない日はありません」と長期化する避難生活が一日も早く終わることを願っています。

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