第36回NHK海外たすけあいキャンペーン結果報告

長野赤十字看護専門学校学生奉仕団、長野市赤十字奉仕団の「NHK海外たすけあい」街頭募金活動の様子

日本赤十字社(以下、日赤)は、毎年12月にNHKと協働し、苦しんでいる人の力になりたいという思いを持つ日本の皆さまと世界各国で支援を必要としている人々を繋ぐ「NHK海外たすけあい」キャンペーンを実施しています。平成30年度は、全国から6億3,609万5,488円の寄付が寄せられました。皆さまからのご支援に心から感謝申し上げます。

平成30年度の支援概要

赤十字では、シリアをはじめとした中東地域、ミャンマーのラカイン州から避難してきた人びとが暮らすバングラデシュ、紛争が長引く南スーダンなどでの紛争などで苦しむ人びとへの支援や、また、ケニアの洪水、インドネシアの地震など突発的に起こる自然災害にも対応しています。加えて、地域住民のレジリエンス(回復力、立ち上がる力)を強化する支援として、日頃からインドネシアネパールでの地域防災支援、ルワンダブルンジでの疾病予防支援などを実施しています。
 海外たすけあいによる支援は、国や地域を限定せず、メディアの注目が集まらない地域や人道問題にも幅広く対応します。
今回はその一部をご紹介いたします。

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移動する人びとの様子(エクアドル赤十字社)

<アメリカ大陸:人口移動>
ベネズエラでは、近年、急速に国を離れる移民が増加し、コロンビアやエクアドル、ペルーに流入しています。ベネズエラだけでなくアメリカ大陸全体で人口移動は増加しており、貧困や家族の離散、暴力など問題は複雑化しています。国際赤十字は20万人の移民や受入れ地域の人々に対し、保健医療、衛生、生計支援、シェルター支援など多岐にわたる支援を実施しています。日赤は2,000万円の資金援助を実施しました。

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赤十字職員とボランティアで編成されたチームでエボラ対応を行う©赤十字国際委員会

<コンゴ民主共和国:人口移動とエボラ出血熱対応>
2017年12月コンゴ民主共和国東部の紛争により、国境沿いのウガンダ共和国へ避難民が流入し、その支援のため日赤は1,000万円の資金援助を実施しました。また、コンゴ民主共和国では2018年6月にエボラ出血熱が流行。国際赤十字はコミュニティレベルでの感染予防、情報収集及び発信による感染拡大とパニックの防止、尊厳ある埋葬、こころのケアなどを実施しました。                                                      

【受益者の声】

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知識を周りの人と共有したい<ルワンダ・地域保健事業>
ルワンダで衛生教育を受けたジャネットさん(32歳)。「きれいな手で子どものための食事を用意すること、食器をよく乾かすことの大切さを学びました。私たちのもっとも大きな課題は貧困です。貧困がお互いを助け合うことに限界を作っています。その限界を少しずつ乗り越えるため、今日学んだことを周りの人と共有したいです。」と語ります。

たすけあいの想いは、約30年前のアルメニア地震でも

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アルメニアのグラント・ポゴシャン大使(中央)からメダルを受け取る田中康夫国際部長(左)と、当時アルメニアに派遣された日赤看護大学田村由美教授(右)

元号が昭和から平成に代わるちょうど一カ月前(1988年12月7日)、トルコに国境を接し、ロシア(当時ソ連)の一部だったアルメニアでマグニチュード6.8の大地震が起きました。死者数は約2万5,000人被災者約100万人を超える大惨事となりました。日赤も発災後すぐに資金援助と看護師1名の派遣を決め、その後4年間にわたった支援の一部にはNHK海外たすけあい募金も使われました。
 大地震発生から30年を迎えた今年、2019年2月に、アルメニア大使から、当時の日赤の支援に対する感謝メダルが授与されました。現在は、当時の教訓をもとに、約60年周期で大きな地震が発生するといわれるアルメニアで地震耐震・防災技術を日本の支援のもと強化に取り組んでいるそうです。

 今回が36回目の実施であった海外たすけあいは、現在も多くの方々の想いを、支援を必要とする世界中の方々に届けています。引き続きのご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

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