新しい命に感謝 ~産休サンキュープロジェクト~

ブルンジ赤十字社が行った映画上映に見入る女性と子ども

ブルンジ赤十字社が行った映画上映に見入る女性と子ども

「生まれてきたわが子が健やかに育ってくれるように」と祈る親の気持ちは世界共通です。出産をきっかけに命について考え、新しい命と支えてくれる周囲に感謝する思いを、アフリカでの母子支援につなげる取り組みが、日本赤十字社の「産休サンキュープロジェクト」です。あわせてこのプロジェクトは、日本での産休・育休の推進も目指して、国内の企業や団体様とのパートナーシップのもとで実施されています。

産休サンキュープロジェクトが支援すること

保健指標は世界的に大きく改善傾向にあるものの、アフリカ地域の指標は、先進国と比較して未だ低いのが現状です。

5歳未満の乳幼児死亡率は、サハラ以南のアフリカは1000人あたり78人となっており、世界全体の48人と比較して約1.6倍です(出典:ユニセフ世界子供白書2017)。主な死亡の原因は、はしか、マラリア、下痢など。これらは本来計画的な予防接種と安全な飲み水の提供、そして病気を予防する知識の普及を通して、死亡率を下げることができるものばかりです。

このような保健課題を改善するためには、保健だけでなく貧困や教育に関する課題と合わせて向き合い、きめ細かな支援を行うことが不可欠です。日本赤十字社は、地域のニーズを熟知した現地の赤十字社とともに、以下の5か国の地域保健活動を支援しています。

支援対象国

活動内容

東アフリカ

ルワンダ

アニメ映画とラジオ放送を通じた保健・防災教育

ブルンジ

アニメ映画とラジオ放送を通じた保健・防災教育

南部アフリカ

ナミビア

キッズクラブ(学童保育)の運営、簡易住居の建設、就学支援、HIV感染者及び貧困層の家庭に対する家庭訪問と訪問看護

エスワティニ
(旧国名:スワジランド)

診療所の運営、HIV・結核の検査・カウンセリング・治療、HIV・結核感染者に対する食糧支援、健康教育

マラウイ

保育所の運営、生計支援(家畜の供与)、HIV感染者グループのピアエデュケーション、台所用品の配付

地図

※2019年度は、前年度から支援内容を見直し、5か国を支援することとなりました。(2018年度は8か国)

<活動の一例>

ブルンジ

ブルンジ
子どもから大人まで、楽しく知識を得られるように趣向を凝らし、防災や栄養改善などのテーマに関するアニメを上映する「モバイルシネマ」。上映前と上映後に同じクイズを出題し、知識の定着を図ります。住民の娯楽にもなっています。

ナミビア

ナミビア
学童保育の子どもたちが、自分の体験や親への尊敬の気持ちなどをまとめて本にする活動。アルファベットで言葉を書く機会にもなります。また、子どもの自尊心だけでなく、それを見る親の自信の醸成にも繋がっています。

マラウイ

マラウイ
赤十字が運営する保育所において、就学前の子どもたちを預り、食事の提供やアルファベットなどの勉強、衛生教育などを行っています。子どもたちだけでなく、親や地域の人々が集まることで、地域のつながり強化に貢献しています。

パートナー企業・団体を募集中です!

ロゴ 産休サンキュープロジェクトロゴ

日本赤十字社では、上記5か国での事業に賛同してくださるパートナーシップ企業・団体を、現在も募集中です。企業・団体が年間の社員の各家庭の出産人数分を計算して寄付」、「企業・団体様の特定の商品の売り上げの一部を寄付」など、参加方法は企業・団体様によりさまざまです。2019年4月末現在、5社に賛同いただいています。例えば、その中の1社である株式会社ローズマロウズ様は、同社オリジナル商品であるベビーポンチョ「マシュマロポンチョ」の売り上げの一部を"元気に生まれてきた幸せのお裾分けとして"本プロジェクトにご寄付いただいております。

ナミビアの子どもたち

ナミビアの子どもたち

"開発途上国での事業への寄付"と"出産・育休"を結びつけ、それが日本で生まれてくる赤ちゃんの初めての社会貢献になるのと同時に、開発途上国の親と子どもを一緒に支援をしていくというコンセプトです。

ぜひ、「生まれてくる赤ちゃんの初めての社会貢献」として、産休サンキュープロジェクトに参加しませんか?

産休サンキュープロジェクトについてもっと知りたい方はこちらのページをご覧ください!

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<お問い合わせはこちら>

日本赤十字社 国際部 開発協力課 産休サンキュープロジェクト担当
電話:03-3438-3111(代表)E-mail:sankyuthankyou@jrc.or.jp