「責任ある献血」へのご協力のお願い

ウインドウ・ピリオドについて

日本赤十字社では、献血された血液のB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、エイズウイルス(HIV)の感染の有無を「血清学的検査」と「核酸増幅検査(NAT)」の2種類の検査で確認しています。(日赤の検査体制へのリンクはこちら

血清学的検査では「抗体検査」として、ウイルス感染者の体内にできる抗体の有無を調べます。ところが、HBV、HCV、HIVの抗体が体内にできるのは個人差があります。つまり、感染してからある一定の期間は血清学的検査ではウイルスを検出することができません。このような検査で抗体や病原体を検出できない空白期間のことを「ウインドウ・ピリオド」と言います。

このウインドウ・ピリオドを短縮するために導入されたのが核酸増幅検査(NAT)です。ウイルスの核酸の一部を約1億倍に増幅することで、ウイルスを直接検出する検査です。

核酸増幅検査(NAT)は、これまで3回にわたって検査精度を高めています。
平成11年(1999年)の導入時には500人分の献血血液をまとめて検査していましたが、一度に調べる検体数が少ないほど精度が高まることから、まとめる量を翌年には50人分に、平成16年(2004年)からは20人分に変更し、平成26年(2014年)8月1日からは1人分の血液ごとに検査する「個別NAT」を導入しました。この「個別NAT」の導入により、ウイルスの検出率は従来より高くなる計算になりますが、この「個別NAT」でも感染初期段階の血液からウイルスを100%検出することはできません。NATでのウインドウ・ピリオドは、以下の通りとなっております。

NATの推定ウインドウ・ピリオド

エイズ検査(HIV検査)目的の献血は絶対に止めてください

日本赤十字社では、感染リスクのある方からの献血を防ぐため、献血前には「お願い!」というリーフレットを確認していただき、献血時には23項目の質問事項からなる問診票に回答していただいています。質問項目にはかなりプライバシーに踏み込んだものもありますが、「責任ある献血(※)」のために適切な回答をお願いし、回答によってはエイズ検査目的の献血をご遠慮いただいております。さらに、問診票に正確な回答ができなかった場合のため、献血後に匿名での電話連絡を受け付ける仕組みもあります。

このような対策をとっておりますが、問診に正しく回答していただけない場合は患者さんに重大な結果を及ぼしてしまうことがあります。

献血制度は国民の皆さまの善意で成り立っています。エイズ検査目的での献血は絶対にお止めください。

献血は、患者さんのいのちを守る「愛の贈りもの」です

日本では輸血用血液製剤の多くが悪性新生物(がん)や白血病の治療に使われています。輸血を受ける方は1日に約3000人。年間約100万人のいのちが救われている計算です。この輸血医療を支えているのが皆さまからの善意で成り立っている献血です。残念ながら血液はまだ人工的につくることができず、長期間の保存もできません。そのため、輸血に必要な血液を十分に確保しておくためには、絶えず誰かの献血が必要となります。

「エイズ検査目的での献血」は、善意で成り立つ献血の信頼性を脅かすもので、あってはならない行為です。輸血を受ける患者さんをはじめ、そのご家族や多くの方々に深い悲しみと深刻な状況をもたらす可能性があるのです。

献血は、患者さんのいのちを守るボランティアであるとともに、患者さんの健康に直結することを皆さまにご理解いただき、引き続き「責任ある献血(※)」にご協力くださいますようお願い申しあげます。

(※)「責任ある献血」とは、以下を守っていただくことです。
①エイズなどの検査を目的に献血を絶対にしないこと
②問診に正しく答えて献血していただくこと

【ご参考】※外部リンク
HIV 検査・相談マップ
エイズ予防情報ネット