(速報7)フィリピン中部台風 ~自助・共助・公助、被災地の人びとのため~

壊れた家の上を歩く子どもたち ©Alana Torralba, IFRC

壊れた家の上を歩く子どもたち ©Alana Torralba, IFRC

災害時には、「自助」(自分・自分たち自身による救助活動)、「共助」(地元コミュニティーによる救助活動)、「公助」(政府などによる救助活動)の3つのレベルの救助活動があると言われます。

災害後、まず初めに立ち上がろうとするのは、被災地の人びとです。

町中、「NEED HELP(助けて)」の文字

町中、「NEED HELP(助けて)」の文字

ジュリーアン・ベネディクトちゃん、ジュリアス・スティーブンちゃん、バレリー・ジーンちゃんの3人は、物心ついたころからの友人同士です。幼い時から一緒に遊び、学校に行き、共に成長しながら誕生日を迎えてきました。11月8日、3人はタクロバン市内で台風30号に立ち向かいました。

現在3人は、家族のために食糧や水を探し歩いています。15歳のジュリーアンちゃんは「私たちの家は隣同士で、いつも一緒にいました。みんなが家族も含めて無事だったので良かったと思っています。家は壊れてしまいましたが、寝ることができるだけマシです」と言います。

台風がレイテ島北部を直撃した時、3人は家族や親戚と抱き合いながら避難所で過ごしました。「台風が通過したのを見て、ショックでした。みんな何をするべきか分からず、今でもどうしたらよいか分からないままです。でも、なんとか頑張ろうとしています」と14歳のジュリアスちゃんは語ります。

12日に、3人は水を求めて市内から空港まで数十キロ・メートルを歩きました。がれきが積み重なり人々が行き交う混乱の中で、地面の泥水に向かって細いパイプから水が垂れているのを見つけました。パイプの前で立ち止まり、18歳のバレリーちゃんは「この水がどこから来ているか分からないし、安全かどうかも分からない。でも、これしかない」と言ってボトルに水を入れました。

ボランティア

応急手当をする赤十字ボランティア©Patrick Fuller, IFRC

応急手当をする赤十字ボランティア©Patrick Fuller, IFRC

フィリピン赤十字社支部から被災地に入ったルデリー・カブティンさんは、飛んできたトタン屋根で腕を切ってしまった人たちの応急手当をしています。

「ほとんどの患者さんが裂傷(切り傷)を負っています。近隣の医療機関は被災しているので、早く傷口をふさがないと破傷風などの感染が心配です」と言います。被災地では多くのボランティアが活躍しています。

赤十字の活動

現地でニーズを調査する医療チーム

現地でニーズを調査する医療チーム

日本赤十字社の医療チームは現地調査の結果、セブ島北部のダンバンタヤン地域で診療を開始する予定です。

ダンバンタヤンはセブ市から車で5時間ほど離れた所にあり、住居の9割が被害を受け、多くの被災者が親戚や友人の屋根がないままの壊れた家に身を寄せ合って過ごしています。

古い井戸や泉の水を汲んでおり、トイレが壊れてしまったために外で済ませています。地域には病院は1つしかなく、医師は3人。また、2つの診療所のうち1つは被災して医師が1人いるだけの状況で、住民は衛生の知識や感染予防の知識をあまり持っていません。

このような場所で地元の人々を支援するために、診療を行うと同時に、衛生知識や感染予防の知識の普及に努めていく予定です。(「(速報5)フィリピン中部台風 ~追加メンバーを派遣~」でお知らせしたオーストラリア赤十字社のTerry Cullenton助産師の派遣は見合わせとなりました)

被災地での救援活動等を支援するために、皆さまからの救援金を受け付けています。引き続き、温かいご支援をお願いいたします。

安否調査

残された少女の写真

残された少女の写真

日本赤十字社には安否調査の受付開始から20件のお問い合せがあり(18日16時現在)、そのうち11件はご依頼主により安全が確認されました。

お問い合せ方法はこちらをご覧ください。