(速報8)フィリピン中部台風 ~日赤保健医療チーム、診療開始~

元船乗りの患者さんの話を聞く、チームリーダーの大津医師

元船乗りの患者さんの話を聞く、チームリーダーの大津医師

フィリピンに派遣された日本赤十字社の保健医療チームが、セブ島北部のダンバンタヤン郡のマヤ村で診療を開始しています。

11月20日には、現地の診療所の看護師、助産師、地域保健スタッフとともに25人の患者さんを診察しました。

診察を受けた患者さんには高血圧等の慢性的な疾患を持つ方、発熱や咳を訴える方が多くいました。そのほかには、台風のを受けた自宅を修理する時にけがをした方が3人、交通事故による外傷を負った方もいましたが、いずれも生命に危険が及ぶ症状ではありませんでした。

保健医療チームの巡回診療を待つ患者さんたち

保健医療チームの巡回診療を待つ患者さんたち

保健医療チームは加えて、地元の医療スタッフとともに巡回診療に当たる場所を協議しました。

その結果、台風後に一度も医療支援を受けていない村があると判明。その村を優先して巡回診療を開始することとなり、30人の患者さんを診療しました。

村長さんは保健医療チームに同行し、活動を非常に感謝してくださいました。診療した患者さんうち4人は、災害後に夜眠れなくなったと訴えました。日赤は保健医療チーム第一班の追加要員として臨床心理士を派遣しており、今後はこころのケアの必要性についても調査していきます。

市長さんからは、「スケジュールを立てて定期的に訪問してほしい」との要望があり、当面は1日2村のペースで巡回診療を行います。10日間ですべての村の住民の健康状態を把握し、今後の計画を立案する予定です。

ERUの仮設診療所(イメージ)

ERUの仮設診療所(イメージ)

本日21日ダンバンタヤン郡に、医療チーム第一班の追加要員資機材が到着し、明日22日に仮設診療所を立ち上げて本格的に診療を始めます。資機材は以下のとおり、医療関係とその他の用途に分けられます。

医療関係の資機材

診療用のキット、お産用のキット、保温シートや毛布、温度計、包帯、医薬品保管用のクーラーボックスや保冷剤、滅菌シーツなど(250種類以上の資機材)

医療関係以外の資機材

発電機などの電気機器、工具(ハンマーなど)、文房具、テント、簡易ベッドや椅子(折りたたみ式)、浄水装置、殺虫剤、生活用品(石鹸など)、簡易トイレやシャワー、食料(1カ月にわたり外部からの支援を受けずに保健医療活動が継続できる程度)など(350種類以上の資機材)

なお、現在医療チームは診療を行っている場所から車で1時間ほど離れたボゴという場所に仮滞在しています。

周辺環境を考慮しながら、今後はテントに宿泊したり、活動地により近い場所に宿泊地を移す可能性がありますが、被災地への「通勤」時間は気持ちの切り替えにもなります。これは、被災地で活動するスタッフのメンタルヘルスを保つためにも有効です。

医療チームは、スタッフ自身の健康と安全にも配慮しながら、救援活動を行います。引き続きご支援お願いいたします。

安否調査

診療所の近隣で被災した家を住人の孫たちが修理

診療所の近隣で被災した家を住人の孫たちが修理

日本政府によると、レイテ島とサマール島に住む日本人133人のうち、126人の無事が確認され、残り8人の安否を確認中です。

日本赤十字社には安否調査の受付開始から20件のお問い合わせがあり(21日午後5時30分現在)、そのうち12件はご依頼主により安全が確認されました。

お問い合せ方法はこちらをご覧ください。