(速報)パレスチナ情勢悪化、赤十字の救援活動

イスラエル国防軍(IDF)は7月8日未明、パレスチナ暫定自治区のガザ地区に対して大規模な空爆を実行。一方、ガザ地区からもイスラエルに対し、大量のロケット弾が発射されました。

ガザ地区では7月14日までにパレスチナ人173人が死亡、負傷者は約1150人に上ります。国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、被害者の約70%が一般市民であり、そのうち約30%は子どもたちです。

ガザ地区での負傷者、犠牲者に対するパレスチナ赤新月社の対応

子どもを治療するパレスチナ赤病院の医師

子どもを治療するパレスチナ赤病院の医師

パレスチナ赤新月社(以下、パレスチナ赤)は爆撃の中で、救急・救援活動を続けています。406人の負傷者をパレスチナ赤病院やその他の病院に搬送しました。

しかし、物資の輸送路が封鎖されているため、病院では医薬品などが不足している状態です。

また、エネルギー不足により1日に8時間しか電力が供給されず、手術や治療に支障を来たしています。さらに医療施設自体が攻撃され、パレスチナ赤病院を含む5つの病院が深刻な被害を受けました。

パレスチナ赤は遺体の回収も行っており、これまでに75体を搬送しました。

また、緊張状態が続くガザ地区では、特に子どもたちへのこころのケアが必要です。トレーニングを受けた170人の心理専門家が、ガザ地区の子どもたちのために派遣されました。心に傷を負った子どもたちは安全な仮避難所に身を寄せています。

市民が守られるよう国際人道法の順守を求めています

攻撃を受けたため病院に運ばれるパレスチナ赤の医療スタッフ

攻撃を受けたため病院に運ばれるパレスチナ赤の医療スタッフ

ガザ地区北部で7月9日、救急活動を行っていた12人のパレスチナ赤スタッフとボランティアが攻撃され負傷。3台の救急車が爆破されました。

国際人道法では紛争状態でも、市民そして負傷者を治療する医療施設やスタッフの安全性を、確保しなければなりません。しかし、現在のイスラエルとパレスチナの情勢では、この理念はほとんどかえりみられていない状況です。

国際赤十字は、このような事態が繰り返されないよう、イスラエル当局とパレスチナ当局へ対話を続けています。軍事目標と市民との間に確固とした区別をつけるよう、今後も国際人道法について根気強く理解を求めていきます。

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