(速報)国際赤十字がエボラ出血熱対策ユニットの設置を発表

西アフリカでは本年2月から、エボラ出血熱の流行が続いています。エボラ出血熱は、主にアフリカで断続的に発生してきましたが、今回のような大規模な流行は初めてのことです。

感染者数は8月18日までに約2500人、死亡者数は約1400人となりました(世界保健機関。以下、WHO)。

WHOは8月8日、「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)」を発表しました。

WHOは、現在の流行国と、流行国と国境を接する各国に対して対策の強化を促しました。また、日本を含めた直接影響を受けていない国に対しては、流行地への渡航者や国民に対して適切な情報を提供すること、また、感染の疑いのある人の調査が実施可能となるように準備することが勧告されています。

流行国であるギニア、リベリア、シエラレオネとナイジェリアの各政府は、国家非常事態宣言を発令し対応を急いでいます。

国際赤十字・赤新月社連盟事務総長が流行国を視察

8月1日に国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)事務総長に就任したエルハッジ・アマドゥ・シィは、11日からギニア、シエラレオネを訪問。現地の状況と各国赤十字社のスタッフやボランティアの活動を視察し、今後の対策などについて話し合いました。

シエラレオネ赤十字社のスタッフやボランティアに語りかけるシィ事務総長

シエラレオネ赤十字社のスタッフやボランティアに語りかけるシィ事務総長 ©IFRC

「流行地域での活動を献身的に続けている赤十字のボランティアは、彼ら自身がそれぞれの地域の一員です。これは、予防知識の普及やエボラ出血熱に対する偏見を減らすためにはとても重要なことです」とシィ事務総長は各地で語りました。

「地域の一員として地域社会を守る」赤十字のボランティアの活動は高く評価されており、WHOのウェブサイトでも紹介されています。予防対策に基づき、コートジボワール、マリ、セネガルでも、ボランティアの力を活用した予防対策に努めています。

エボラ出血熱対策ユニットの設置を目指して

シィ事務総長はギニアの首都コナクリに赤十字の支援を地域的に調整する「エボラ出血熱対策ユニット」を設置することを発表しました。赤十字が現在各国で複数の分野にわたって行っている支援を統括的に運営、管理し、流行国での支援を協調すること、また、周辺国、さらにはアフリカ全土への感染の拡大を予防することを目的としています。

連盟は今般、「アフリカにおけるエボラ出血熱にかかる地域連携と対応準備」に関する緊急アピールを発表しました。

赤十字が持つこれまでの経験や機動性から、アフリカ全土や世界的な流行を防ぐための拠点となる、エボラ出血熱赤十字ユニットの設置に向けた活動が始まります。

エボラ出血熱に関する医療専門家や対策ユニットの運営を行う人材、物資の調達や輸送の調整担当、情報提供や広報の専門家などが集まり、各国ボランティアの力も最大限活用して、各国での流行の防止を支援していく予定です。

同時に、エボラ対策のための基金を設置し、各国での予防活動や、ボランティアの研修などの対応準備を資金の面からも支援することにしています。

今回の流行は、これまで西アフリカでエボラ出血熱の経験がなかったことによる、医療関係者を含む人びとの知識や専門家などの人的資源の不足や、個人向けの防護器具、医療資器材などの物的資源も不足したことなどが原因の一端とされています。

赤十字の地域に密着した活動は非常に効果的です。さらに活動を強化していくために、人的、物的資源を補いながら、包括的な対策を進められるよう本ユニットの設置が必要となっています。

日本赤十字社は、西アフリカ地域の各国赤十字社と国際赤十字の救援活動を支援するため、下記により救援金(救援金名称「2014年西アフリカ エボラ出血熱救援金」)を受け付けています。エボラ出血熱対策ユニットの設置、運営のためにも、皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします。

受付期間 平成26年8月14日(木)から平成26年11月28日(金)まで

ご協力方法についてはこちらをご覧ください

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