その他の安全対策
-輸血用血液製剤の更なる安全に向けた検討-

輸血用血液製剤は、人の血液成分を原料とし、受付・採血から供給まで現時点において可能な限りの安全対策を施していますが、検査の検出限界や新興感染症などの問題もあり、残念ながら100%安全とは言えません。
今後、更なる安全対策として感染因子の不活化技術導入の検討、新興感染症への対応等の検討をしていきます。

献血血液への安全対策

ウインドウ・ピリオドのリスクをできる限り低減するため、献血される方々に向けて「責任ある献血」を広報し、より安全性の高い原料血液の確保に努めています。

「責任ある献血」についてはこちら

血液製剤への安全対策

海外で使われているものを含め、様々な不活化技術の安全性、製剤の品質への影響と実用性について評価し、導入に向け検討を継続しています。また、新興感染症については以下の取り組みを行っています。

  • シャーガス病に対する献血血液の疫学調査
  • ウエストナイルウイルスに対するスクリーニング検査のための核酸増幅検査試薬の整備
  • デング熱に対する献血制限措置

医療機関での安全対策 -適正使用と輸血副作用の回避-

患者に必要とする成分だけ、必要とする量だけを輸血すること(適正使用)によって、輸血効果を得ることができ、また、輸血による副作用を回避または軽減することができることから、日本赤十字社の医薬情報担当者は日々、医療機関に向けて適正使用の推進を情報提供しています。

輸血用血液製剤の輸血を受ける患者の安全は、献血者から日本赤十字社、そして輸血医療を担う医療機関が力を合わせ、さらに向上させることができます。