これからの赤十字 vol.3

工藤 孝志

事業局
パートナーシップ推進部長

赤十字運動を支えていただくために

パートナーシップ推進部における現在の取り組み

日本赤十字社は、赤十字運動を共に推進するパートナーであるボランティアのみなさま、活動を資金的に支えてくださる会員や寄付者のみなさまによって成り立っています。

明治10年の社創設以来、「日本赤十字社は、社員をもって組織する」と法律によって規定されています。(日本赤十字社法)

これは、現在まで続いている制度ですが、「社員」という表現については、株式会社の会社員という意味にとらえられたり、日赤で働く職員と混同されてしまうことがありました。

そこで、制度(定款)を一部変更し、一般にわかりやすいように名称を「社員」から「会員」に改めることにしました。そうすることで、赤十字運動に参加しているという意識をもっていただき、より多くの方から支援をいただきたいと思っております。
   ※ 「会員」・・・会費として年額2,000円以上のご協力をいただく個人・法人の方

パートナーシップ推進部では、「苦しんでいる人を救いたい」という思いを結集する赤十字活動に賛同いただけるボランティアや会員・寄付者のみなさまに、一層のご協力をいただき、また裾野を広げるために、活動メニューの開発やシステムの構築をおこなっています。

また、赤十字のボランティアがもっと身近な存在になるように、活動領域を広げています。一般の方に、赤十字の実際の活動に接してもらう機会を多くすることで、共感をもってもらい、支援者を増やしていきたいです。

パートナーシップ推進部、そして赤十字のこれから

赤十字ボランティア (3).JPGかつては、ボランティア=赤十字というイメージがありました。しかし、多くの社会ニーズに対応するようにNPONGOなどのボランティア団体が増え、現状のままでは赤十字の存在は埋没していってしまうのではないかという危機感があります。そのために、今までやってきた活動以外にも目を向け、赤十字だけで完結するのではなく、それぞれの団体と協同していく必要があります。

個人が簡単に寄付やボランティアに関われる環境づくりも、これからの赤十字にとって欠かせません。会員かどうかに関わらずスマートフォンを使って寄付ができたり、ボランティアも活動しやすいシステムやメニューづくりが必要になってきています。

さらに、企業や団体のみなさまの社会貢献に、柔軟に対応できる体制づくりも欠かせません。共通した目的を持って、企業・団体のみなさまとのパートナーシップを続けていけるように具体的な活動につなげていきたいと考えております。

自身の「赤十字人」としての体験など

今までたくさんの救護活動に携わってきました。現場は常に過酷で、時には人の「死」と向き合うこともあります。

全国各地から災害現場に職員が集まり、救護活動にあたります。

印象に残っているのは、わたしが神奈川県支部の職員として災害現場で救護活動をした時のことです。遠くの地から駆けつけたことに対して、被災された方たちから感謝されたのです。その時、赤十字への信頼を実感することができ、誇らしく思うとともに、勇気付けられたことを今でも覚えています。

次の世代へのメッセージ

赤十字はたくさんの協力のもとに成り立っているということを忘れてはなりません。自分が配属された部署で働いていると、目の前の業務に没頭してしまいがちです。赤十字の事業は幅広く、それぞれが1つにつながってはじめて赤十字運動になる、ということを常に頭の中に入れておく必要があります。

わたしが赤十字を目指すきっかけになったのは学生時代に参加した水上安全講習です。人の命を救う、という使命を背負ったボランティアの方たちを見て、心の底からかっこいいと思いました。その姿にあこがれて、わたしもボランティア活動に参加するようになりました。

今でもそのときの気持ちを忘れずに、職務にあたっています。赤十字を目指すみなさんも「なぜ自分は赤十字を目指すのか」を考えてみてください。