これからの赤十字 vol.1

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山澤 將人

事業局 参事監
兼 救護・福祉部長

「救うことを、つづける。」

救護・福祉部における現在の取り組み

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日本赤十字社では、6万人を超える職員と100万人以上のボランティアの方々が、多岐にわたる活動を担っています。その中で救護・福祉部は、まさに「人道を実現する」ため、災害時の救護活動や救急法などの講習をはじめ、子どもや高齢者などの弱者を救う福祉事業など幅広く活動しています。

ひとくちに「救護」といっても、幅広いものです。日本赤十字社では東日本大震災が起きた際、6か月間にもわたって医療救護班を派遣しましたが、現在でも復興支援活動を続けています。また、救護活動は自然災害だけではなく、ミサイル危機のような有事や感染症の流行への対応などさまざまなことを想定していなければなりません。

こうした幅広い「救護」に対応できるように、62年ぶりに日赤の救護活動の基本事項を定めた救護規則を改正しました。災害時の救護活動に加え、復旧・復興活動、そして自助・共助の精神に基づいた防災・減災に関する活動を明確に位置づけました。

また、これまでは訓練や各災害の都度、活動の検証をしていましたが、常にPDCAサイクルをまわせるように、救護業務委員会を常設しました。そうすることで本社や現場となった支部・施設だけなく、日本赤十字社全体として災害マネジメントを行えるようになると考えています。

救護・福祉部、そして赤十字のこれから

日本赤十字社の救護は、100m走のように救護のスピードだけを競うものではなく、キング・オブ・スポーツである近代五種のように、医療救護から救援物資の配付、こころのケア、義援金の受け付け、そして復旧・復興まで幅広く、息の長い支援を続けることです。たとえテレビカメラや他の支援団体が去ったあとでも、最後まで寄り添い続けます。

そうすることで、「本物の救護ができるのは、日本赤十字社だ。」と被災者や国民のみなさまに言っていただけることを目指しています。

次の世代へのメッセージ

人を救えるという意味で、赤十字の仕事は大きな夢があり、わくわく感があります。また、武道を極めるように「人道」という人の道を極める使命は、とてもかっこいいと思っています。

赤十字の原点はボランティア精神にあり、その気持ちを忘れてはいけません。
仕事では、命令を待つのではなく、「気づき」が求められます。自ら気づき、一歩踏み込んで行動することには難しさがあります。だからこそ、求められる能力はより一層高くなります。

また、人と人の触れ合いを大切にして欲しいと思っています。そのためには、ボランティアの方や若い職員が楽しいと思える環境づくりが欠かせません。コミュニケーションをとることで、自分のことだけではなく、周りの人々のことに気づき、自発的に行動できるようになります。

一人ひとりがボランティア精神を持ち、コミュニケーションを大切にし、それぞれ行動できる組織が、日本赤十字社のあるべき姿だと考えています。