赤十字、世界の「現場」から(3) 赤十字国際委員会(ICRC)が展開する紛争地での保護活動や避難民支援。 その活動現場で切り取られた、知られざる世界の姿、世界の課題。
1998年2 月、コソボ紛争勃発。「民族浄化」から約25万人のアルバニア系住人が着の身着のままで逃げ、極寒の森に隠れた。紛争終結から15年後、紛争の行方不明者を捜索するICRCは古い採石場に埋められた52人の遺体を発見。写真は男性の遺体と一緒に回収した歯ブラシと歯磨き粉。
1998年2 月~1999年6 月、旧ユーゴスラビアの一地域「コソボ」で起きた紛争では、軍によるアルバニア系住人に対する「民族浄化」が続いた。村々は破壊され、レイプや虐殺が繰り返され、100万人が難民となった。あれから22年。ICRCは、今も安否が不明な1600人の追跡調査を継続している。