赤十字 名所紀行 vol.4 ニッポンの赤十字ゆかりの地を巡る
福島・磐梯山の大噴火。国内初の災害救護の記念碑
1888年(明治21年)7月15日、磐梯山の大噴火により土砂や火砕流が押し寄せ、ふもとの地域では500人*以上の死傷者を出す大惨事となりました。日本赤十字社は医師3人を送りこみ、昼夜を問わず被災者救護にあたりました。平時の災害救護活動は、当時、各国でもほとんど行われていなかったことから、先駆的な例として国際的な注目を集めました。そもそも日本を含め世界の赤十字の救護活動は戦地における傷病者の手当て(戦時救護)を目的としており、自然災害に対する規定はありませんでしたが、昭憲皇太后(当時、皇后陛下)の思(おぼし)し召しにより、初の戦争以外の救護活動が実現したのです。平成元年、毘沙門沼のほとりに噴火百周年記念として、碑を建立しました。
*日本赤十字社社史稿(明治44年)による