赤十字、 世界の「現場」から(10) 赤十字国際委員会(ICRC)が展開する紛争地での保護活動や避難民支援。 その活動現場で切り取られた、知られざる世界の姿、世界の課題。
2011年10月、アフガニスタン。ICRCの運営する整形外科センターでは、両脚を失った幼い少女が歩行訓練を行っていた。少女の父親は訓練に付き添い、娘の義足の具合を何度も確かめた。同センターでは、外科手術のほか、リハビリや、義肢・車椅子の部品などの製作も行っている。
ICRCは、地雷などで手足を失った患者に無償で治療やリハビリを提供している。また、障害者自身が義肢や人工装具を作る技師や理学療法士になるための職業訓練も行い、同センター職員の9割以上が元患者。社会復帰やスポーツ参画も促す活動はタリバン政権下でも継続中である。