赤十字、 世界の「現場」から(12) 赤十字国際委員会(ICRC)が展開する紛争地での保護活動や避難民支援。その活動現場で切り取られた、知られざる世界の姿、世界の課題。
2021年11月、南米ペルー。アマゾンの奥地にICRCの医療チームが向かう。小さな船は、川底の倒木に行く手を阻まれても、この先の村にワクチンを届けることを諦めない。紛争や暴力による人道の問題に取り組むICRCだが、武装勢力の影響が強いペルーでは、ワクチンを届ける活動も担っている。
公平なワクチン接種を目指し、世界172 の赤十字社が取り組みを続けている。貧困国のワクチン接種はいまだに10%程度。赤十字は貧しい村の家々を回りワクチンの重要性を伝え、移民などにもワクチンが届くように働きかけるなど、草の根レベルでもワクチン接種支援活動を行っている。