だから私たちは、 「赤十字会員」 になった。 日本赤十字社の活動は、個人会員18.2万人・法人会員8.3万法人のみなさまのご寄付によって支えられています。今回はその中から、赤十字の活動に積極的に参加されている方の声をご紹介します。
誰かが手を差しのべてくれる
温かい社会を赤十字さんと作りたい
日赤新潟県支部 評議員
新潟県支部所属 赤十字ボランティア
フリーアナウンサー
伊勢(いせ) みずほさん 44歳
日赤新潟県支部と関係が深まったのは、東日本大震災のあと、「しんちゃんのランドセル」という被災の様子を伝える絵本の制作に携わったことがきっかけでした。震災は私がBSN新潟放送アナウンサーからフリーに転身して1年後に起こりました。地震直後から、宮城県仙台市にある私の実家周辺の様子や被災地での炊き出しの活動をブログで発信していたので、新潟県支部さんの目にとまったようです。
この絵本に登場するしんちゃんとその家族、幼稚園を支部さんにつなぎ、絵本をもとにした動画ではナレーターを務めました。こうしたボランティア活動を通して、赤十字社職員の強く、あたたかく、優しい行動に感動を覚えました。どんな時でも、困っている人たちのことを最優先に、困難に立ち向かう赤十字社職員の姿は私の憧れです。
幼少期、私が通っていた小学校には、さまざまな背景の子どもたちがいました。障害のある子、親が亡くなったり離婚したりして寂しい思いを我慢している子、同じ子どもなのに、つらい思いをしている子たちを見て強く感じたことがあります。友達や仲間が幸せでないと、私も幸せじゃなくなる、ということ。自分一人ではなく、皆が幸せであることが大切なんだと。
私自身、大きな病気をして、たくさんの方から励まされて支えてもらいました。苦しいとき、困ったときにSOSを発することができる周りの環境も大切です。SOSを出しやすく、すぐに誰かが温かい手を差しのべてくれる、そういう社会を、赤十字さんと作っていければ、という思いで、赤十字さんへの支援を続けています。
災害救護の最前線での活動に感謝
専門家として、後押しをしたい
日赤大阪府支部会員(有功会会員)
近畿大学 准教授(法学博士)
村中 洋介(むらなか ようすけ)さん 35歳
以前、住んでいた静岡県で土石流災害が発生したとき(令和3年 熱海市)、私は迷わず日赤静岡県支部に寄付をしました。被害者に届く義援金ではなく、日赤支部の活動資金として。自分が寄付をしなくても義援金は集まるが、赤十字の現地での活動に目を向ける人は少ないと予想したのです。
災害に関連する法制を研究する中で、過去の災害の資料にあたると、「日本赤十字社」の名称を見ないことはありません。しかし、日赤の活動は一般の方にあまり知られていない。日赤が集める義援金にしても、日赤が手数料を取っていないことや、お金の配分はその地域の「配分委員会」が実行するため時間が掛かることを私は知っていますが、教える学生にも誤解している者が多いです。
防災関係の著作が複数あるので、講演を依頼されることがあります。そういう機会を得る中で講演に参加した方々と交流して感じるのは、当事者意識を持って災害に備えること、本当の意味で命を守る行動をとることの難しさ。日赤も、防災セミナーなどの啓発事業を進める中で、同じ課題を抱えていると思います。日赤の災害救護活動を陰ながら支えつつ、社会の防災・減災の課題に向き合っていく仲間としても、支援をしていきたいですね。
「人を救う活動」を、
共に続けていきたいから
日赤神奈川県支部会員
神奈川県支部所属 安全赤十字奉仕団
救急法・幼児安全法・健康生活支援講習の指導員(ボランティア)
吉原 久美子(よしはら くみこ)さん 44歳
赤十字救急法など神奈川県支部が開催する講習で、ボランティアとして指導員をしています。救急法の指導のために、海外の赤十字社に行かせてもらったこともあります。
目の前で誰かが倒れた時、人を救う技術を知っていると知らないとでは大違い。講習に参加すると「自分は人を救える」という自信が持てるようになります。仕事や学校の義務で救急法を学びに来た人が、最初はやる気がなさそうだったのに、帰る際にはやる気に満ちた表情になっている。講習の指導員をしていて、うれしい瞬間ですね。
こういった救急法などの講習は、日本赤十字社の活動資金への寄付で成り立っていることを、初めて講習を受けた時に知りました。赤十字は世間には信頼されている団体だと思います。災害救護活動に行ったボランティア仲間が、赤十字マークを付けて活動していると周りから頼られる、赤十字マークの責任の重さを感じる、と話していましたが、こうした団体が存続するため、そして救急法などの講習を継続するためには、寄付が必要。これからも赤十字に人を救う活動を続けてほしい、そして私もその活動に参加し続けたい。これが寄付を続ける理由です。
赤十字の活動を通して、
心の「手当て」を広めよう
日赤東京都支部会員
東京都支部所属 救護ボランティア
防災教育事業指導者・救急法指導員(ボランティア)
川勝 正洋(かわかつ まさひろ)さん 56歳
災害時に「救い」「護る」活動に従事するから「救護ボランティア」。私は、日赤東京都支部に所属する救護ボランティアです。災害時の衣食住の部分・・・テント設営から始まり、炊き出しや、避難所で衛生的に暮らすための運営支援を行います。他にも、赤十字救急法や防災の講習でもボランティアの指導員をしています。
かつては献血でも協力していました。実は2015年にがんを告知され、まだ治療が続いているので今は献血ができません。将来、薬も服用しなくなれば献血もできるようになるので、そのときを楽しみに待っています。
がんの手術や闘病で、支えてもらう有り難さが身にしみました。自分よりも体の小さい看護師さんが動けない自分を支えてくれたり、たいへんお世話になったなぁ、と。自分が受けた恩を、誰かに返したいという気持ちがあります。赤十字の活動に参加するのは、支え合うことに関われるからです。赤十字で学んだスキルがあるから「どうしましたか」と声を掛けられる。けがをしたら手を当てることを「手当て」と言いますが、声を掛けることは心の手当てになります。
人は一人では生きていけないです。ボランティアや指導員として貢献させてくれてありがとう、赤十字さん、これからもよろしく、という気持ちで会員をさせていただいています。
誰かのために何かしたい、
その気持ちを託せるのが、赤十字
日赤千葉県支部会員
日赤本社所属
赤十字語学奉仕団(ボランティア)
柴田(しばた) ひささん 76歳 / 正雄さん 80歳
語学奉仕団の活動に携わって19年になります。高校の英語講師をしていた経験を生かしてボランティア活動をしたいとネットで検索し、日赤本社に所属する語学奉仕団(語奉)の存在を知りました。
語奉の活動にはさまざまなものがありますが、私は日本語の絵本を英語に翻訳したり、病院で患者さんの通訳をする「医療通訳」に携わっています。赤十字の奉仕団として期待されますから、即戦力であり続けるために勉強も怠りません。語奉のメンバーは、フルタイムで働いているのに、勉強会にも熱心に参加されます。赤十字らしいのは、単にスキルアップの勉強会ではないのです。活動中に感じた疑問や不安、こういう場合はどう振るまえばよかったんだろうという心の在り方・考え方も話し合って、皆で解決していく。団員の中には、青少年赤十字出身で、赤十字経験の長い方もいます。
赤十字の奉仕団活動を続けていて感動するのが、出会う人、出会う人が素晴らしい、ということ。そのおかげで、「赤十字だから安心」という意識が芽生えました。今では、誰かのために何かしたいと思ったとき、夫と一緒に赤十字へ寄付をしています。
赤十字の会員とは
会員とは日本赤十字社の目的に賛同し、支援してくださる方のことです。
会員には、会費として年額2000円以上のご協力をいただくことにより
個人・法人を問わず、どなたでも加入することができます。
日本赤十字社の活動は、支援してくださる会員によって支えられているため、
一人でも多くの方に会員になっていただけるようにお願いしています。
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