赤十字はじめて物語【vol.12 関東大震災】 日本赤十字社の事業 その出発点にはそれぞれの「はじまり」のストーリーがありました。
日赤も被災しての救護活動、国際赤十字初の大規模な災害救援
1923(大正12)年9月1日、マグニチュード7.9の大地震が首都圏を襲いました。昼食時の火が強風に煽(あお)られ、大火災となり、津波、土砂崩れをも引き起こした関東大震災は、死者10万人を超す大規模災害に。被災地には焼け出され、行き場を失った人々があふれていました。
日赤本社は全焼、神奈川県支部は全壊、備蓄していた救護の資機材を火災で全て失いながらも、いち早く救護所を開設し、各地の支部が派遣した救護班が応援に駆けつけ、重傷者や妊産婦の救護に従事したのです。1府(都)6県におよぶ被害総額は当時の国家予算の3.6倍の約55億円。自力復興は絶望的でした。
しかし、折しも1919年に赤十字社連盟が発足したばかり。世界の赤十字ネットワークを生かし30カ国以上から多大なる支援が寄せられ、その国際救援は81年後の2004年に発生したスマトラ大地震津波災害まで破られることのない最大規模となりました。こうした各国からの義援金や救援物資、医療団などの人的支援が国境を越えた人道の絆として復興への架け橋となったのです。
アメリカでの募金活動
赤十字情報プラザ企画展/WEBミュージアム特別企画
「関東大震災100年 温故備震 ~故きを温ねて明日に備える~」が4月4日からスタート
展示内容など詳細は赤十字WEBミュージアムで4月4日公開 https://www.jrc.or.jp/webmuseum/