名誉総裁 皇后陛下ご臨席 ~令和5年全国赤十字大会を開催~
新緑が目に鮮やかな5月18日、明治神宮会館にて令和5年全国赤十字大会が開催され、日本赤十字社名誉総裁の皇后陛下から、赤十字活動に功績のあった個人や団体に対し有功章の授与などが行われました。
日本赤十字社名誉総裁の皇后陛下、名誉副総裁である秋篠宮皇嗣妃殿下、常陸宮妃華子殿下、寛仁親王妃信子殿下、高円宮妃久子殿下のご臨席を仰ぎ、令和5年全国赤十字大会が明治神宮会館(東京都渋谷区)で開催されました。
昨年は、新型コロナウイルス感染防止対策を講じた上で、規模を縮小しての開催でしたが、今年はコロナ禍以前と同規模の約1600人が参加。赤十字活動に顕著な功績のあった個人・団体が表彰されました。皇后陛下は、代表受章者の法人4社、個人9人に有功章を授与。法人1社、個人1人が社長表彰を受けました。
皇后陛下ならびに各妃殿下が熱心に耳を傾けていらっしゃる中、清家篤社長は式典冒頭のあいさつで、今なお続くウクライナの人道危機やトルコ・シリア地震、さらには国内の自然災害における全国からの温かなご支援への感謝の意を表明。また、日赤国際部国際救援課主事の矢田結さんからは、ウクライナ人道危機の活動報告が、千葉県立四街道高等学校JRC同好会部長・松本有紗さんからは、コロナ禍の非接触型ボランティアについて発表がありました。
加えて、5月から日赤のアンバサダーを務める上白石萌音さんからは、「『赤十字は、動いてる!』のスローガンとともに、かけがえのない日常を守る日々の活動や、現場の声や思いを多くの方に伝えていけるよう精一杯務めていきます」と決意が述べられました。
実績活動の報告
ウクライナ人道危機
紛争下に生きる人々に寄り添って
日本赤十字社
国際部国際救援課 主事
矢田(やた) 結(むすび)さん
日赤は現地ウクライナ赤十字社と協議し、特に日赤の強みである保健医療分野を生かした資機材支援や技術支援を展開。仮設診療所やリハビリテーションセンター支援など避難民に医療を届ける活動を続けています。昨年度、計3カ月にわたりウクライナに派遣された矢田さんは、ウクライナ赤十字社の医師や看護師と共に活動した山間部の巡回診療を振り返り「診療で出会った人々からは、質の高い医療の提供に感謝の言葉が寄せられました。これからも中立・公平な立場で、ウクライナ人道危機の影響を受けている人たちへの支援を続けていきたいです」と決意を新たにしました。
「こころの交流」を大切にした
非接触型のボランティア活動
千葉県立四街道高等学校
JRC同好会部長
松本 有紗(まつもとありさ)さん
松本さんは、コロナ禍で考案した非接触型のボランティア活動について報告。地元JR四街道駅と連携し、券売機の横に季節感のあるメッセージを掲示。この掲示を通じて、乗降客や地域住民との心の交流が生まれた事例や、特別支援学校や老人保健施設の利用者に向けた活動、生活困窮者へ届けるためのフードバンクの呼びかけなど「こころの交流を大切にしたボランティア」の活動を発表しました。「JRCの態度目標『気づき・考え・実行する』を胸に、コロナ禍でもできることを考え、実践しました。今後は他校にも働きかけ、ワンチームとなって四街道市を思いやりのあふれる地域にしていきたいです」と語りました。