【能登半島地震】日赤の避難所アセスメント(現地調査)
避難所の生活状況を確認し、医療ニーズの把握だけでなく、避難所での健康を維持するためのアドバイスも行う「避難所アセスメント」。日赤救護班が実施したアセスメントで収集された情報は、DMATやDPATなどの活動にも活かされ、被災地の医療支援に広く役立てられました。能登半島地震の被災地で実施した事例をもとにお伝えします。
令和6年能登半島地震にかかる
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武蔵野赤十字病院救護班の避難所アセスメント
出発
1月5日。日赤東京都支部救護班(武蔵野赤十字病院)が七尾市で避難所アセスメントを実施するため、能登医療圏活動拠点本部である能登総合病院から避難所に向かいました。
同救護班は、活動拠点本部内の避難所班(避難所の情報を取りまとめ、派遣提案を行う部門です)の構成メンバーでもありました。
立ち上げから間もない活動拠点本部は、人手が圧倒的に足りていませんでしたが、一方で実際の避難所の状況について情報を集める必要があります。困難な状況に直面する中で、日赤災害医療コーディネートチーム(CoT)とも相談のうえ本部要員4人が避難所アセスメントに向かうことに。
避難所に到着
七尾市内の避難所である中島地区コミュニティーセンター豊川分館に到着しました。
到着後、すぐに避難所情報の確認、手指消毒やマスクの交換など、アセスメントの準備を整えます。救護班は避難所に到着するたびに使用するマスクを交換します。
避難所アセスメント開始
避難所に入ったら、まずは避難所リーダー(市町村役場の職員や保健師などが担当されていることが多い)にご挨拶。
そのまま、避難者数や電気・水道などインフラの状況、トイレなどの衛生状況などを聞き取ります。
目で見て確認する必要も
トイレや備蓄品など、その場所を直接目で確認することもあります。この避難所では断水であったことから、トイレ後の手洗いのかわりに消毒液で手を消毒することを張り紙などで周知徹底していました。
最後にご報告
最後に避難所リーダーに避難所アセスメントを終えた旨をお伝えして、次の避難所に向かいます。
今回、避難所の運営担当者から「この赤十字マークを見ると嬉しくなる。気にかけてもらってありがとうございます」というお言葉を頂戴しました。
伊勢赤十字病院救護班の避難所アセスメント
避難所アセスメント開始
午後4時頃、七尾市内の避難所である北大呑地区コミュニティーセンターに到着しました。
到着後、避難所リーダーに聞き取りを開始。ここでは、七尾市の職員さんもいらっしゃいました。
避難所内の環境を確認
この避難所では、和室に避難されているとのことでした。どの程度の広さか、プライバシーは確保されているか、などを確認します。
この避難所は、断水のためダンボールで作った簡易トイレと凝固剤で対応していました。
癒やしの品をいただく
最後に避難所リーダーに避難所アセスメントを終えた旨をお伝えして、本部に報告に向かいます。
避難所を去る前に避難者の方から「水引のキーホルダーです。持って帰ってください。」と癒やしの品を頂戴しました。このキーホルダーは、避難所の皆さんで作られたそうです。
活動拠点本部に到着
避難所を出ると外は大雨。
本部に着いた時には、すっかり日も落ちていました。今日の活動内容を本部に報告して活動終了です。
いかがでしたでしょうか。
日赤の災害時の対応や医療救護班については、こちらで詳しくご紹介しています。