【献血連載】「助けさせてもらえる」という喜び 献血ハートフルストーリー vol.11
●今月のひと
日本赤十字社
関東甲信越ブロック血液センター
献血呼びかけボランティア
関 忍(せきしのぶ)さん
私は献血の呼びかけボランティアをしています。この活動は、私が所属する神奈川県救護赤十字奉仕団の活動の一つとして始めましたが、今では献血ルームだけでなく、献血バスが派遣される先も、自主的にスマホでチェックして足を運ぶようになりました。
救護奉仕団に入ったのは、20年ほど前に義母が自宅で転倒し、救急車を呼ぶことになった際にうろたえて何もできなかったことがきっかけです。そのときの反省から消防署で救急法を学ぶと、より詳しく学べるからと消防署の方に勧められて赤十字救急法も受講、そこから救急法の知識を生かせる救護奉仕団に加入しました。50代で初めてボランティア、そして献血を経験し、健康な自分が血液を提供するだけで助かる人がいることを知り、もっと早くから協力すればよかったと後悔したものです。結果、献血可能年齢の上限69歳(*)までの間に273回の献血をしました。
定年を迎えてからは、自分の時間をボランティアに活用したい!という思いが高まりました。その根本にあるのは、ボランティアを“させてもらっている”という意識です。誰かのためになる活動に参加できるのがありがたいのです。実は今年、闘病の末に妻が他界しましたが、熱心にボランティアをする私の姿を見ていた妻は、病床に付き添う私に対して「こんなところでゆっくりしていないで、ボランティアに行ってきなさい」とはっぱをかけてくれたものです。
私のようにボランティアや献血のことを全く知らなかった方でも、実際に体験してみると、自分にもできることがあることに気づかされます。皆さんもどんな小さなことでも良いので、一歩踏み出してみてください。ボランティアや献血に難しいハードルなんてないことに、きっと気づけるはずです。
*60~64歳の期間に献血経験がある方に限る
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