【高山赤十字病院】小児虐待対応シミュレーション~子どものいのちと健康を守るために~
ニュースなどで、子どもの虐待に関する事件を知り、心を痛めている方も多いのではないでしょうか。2021年度の児童相談所における児童虐待相談対応件数は20万7,660件と過去最多となっています。
そのような中、医療機関には、虐待を疑われる小児(児童)の受診も少なくなく、虐待を発見しやすい立場にあるため、声を出せない子どもたちのヘルプを適切にキャッチし、いち早く対応することが求められます。
この問題に対し、当院では、多職種で結成された虐待対応サポートチームを設置して取り組んでおり、3月14日には、飛騨子ども相談センターや高山市、飛騨市、下呂市などの関係者にも参加いただき「子どものいのちと健康を守る」をテーマに研修会を開催しました。研修会では、受付、受診前待合、受診時など場面ごとにシミュレーションを実施し、子どもはどのようにヘルプを出しているのか、それぞれ子ども役や両親役、医療スタッフ役を演じて感じたことを共有しました。その中には、子育てにつらさを感じる両親の気持ちなどの意見も聞かれ、社会全体で取り組むべき問題であることを改めて感じました。
今後も地域の方々と連携し、子どものいのちと心を守ため、早期発見、早期対応できるよう努めてまいります。