北海道支部について

 日本赤十字社北海道支部は、全国47都道府県にある日本赤十字社の支部のひとつとして、明治20年(1887年)に北海道委員部として誕生しました。
 明治26年(1893年)に北海道支部と改称され、「人道」を理念に災害救護、講習普及、ボランティア、青少年赤十字、国際活動など、さまざまな活動を行っています。
 これらの活動は、皆様からお寄せいただいた寄付を財源として行われています。
 また、道内には赤十字病院10か所、看護専門学校2か所、血液センター、社会福祉施設として2か所の保育園と点字図書センターがあり、同じく「人道」を理念に医療事業、看護師等養成、血液事業、社会福祉事業を行っています。
 さらに、北海道内全ての地域の人々に赤十字の活動が届くよう、各市町村には、赤十字事業の推進を担う事務局(地区・分区)が設置されています。

支部長あいさつ

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北海道支部長 鈴木 直道

このたび日本赤十字社北海道支部支部長に就任いたしました。
昨年(令和5年)12月まで、約50年という長きに渡り、日本赤十字社北海道支部を指導し、支えてこられた故伊藤義郎支部長が大切にしてきた思いをしっかりと受け継ぎ、赤十字事業の発展のため邁進してまいる所存ですので、よろしくお願い申し上げます。
さて、日本赤十字社北海道支部は、皆様からのご支援に支えられ、これまで「人道」を基本理念に災害救護活動、国際救援活動、救急法等の講習の普及、青少年赤十字、医療事業、血液事業、看護師の養成、社会福祉施設の運営等、「人間のいのちと健康、尊厳を守る」という使命に基づき活動を展開してまいりました。
近年、わが国では地震や台風等の大規模な自然災害が頻発しており、日本赤十字社ではこれらの災害に際し、いち早く現地に赴き、救護活動を展開しております。北海道内におきましても、平成309月に発生した胆振東部地震に際し、当支部からは、道内10か所の赤十字病院から医療救護班を派遣するなど、各赤十字施設が連携し、活動に当たりました。また、本年(令和6年)1月に発生した能登半島地震にでは、当支部各赤十字施設などから延べ160名の職員を派遣し、医療救護活動を展開したところです。
一方、国外に目を向けますと、ウクライナやイスラエル・ガザでの人道危機は深刻さを増し、こうした地域においても、日本赤十字社では国際赤十字・赤新月社連盟などと連携しながら、救援資金の援助や物資の配布等に取り組んでいます。
このように、赤十字の活動は国内外において大変重要な役割を果たしております。
「災害や病気などで苦しむ人々を救う」という赤十字の活動は、多くの道民の皆様からご協力をいただいている活動資金によって成り立っております。
皆様のご支援にあらためて感謝を申し上げますとともに、赤十字の活動をこれからも発展させていくために、より一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
                                令和6年6月1日

組織図

現勢

沿革

明治20年
(1887)
日本赤十字社北海道委員部を設置
11月26日に事務所を北海道庁内に設置し、業務を開始。初代委員長は岩村通俊北海道庁長官。
明治26年
(1893)
日本赤十字社北海道支部と改称
4月8日に札幌支部、5月2日に日本赤十字社北海道支部と改称。事務所を偕行社(札幌市大通東2丁目)内に移転。
明治28年
(1895)
日清戦争において最初の戦時救護
日本赤十字社として初めて本格的な戦時救護を実施した日清戦争において、北海道支部は明治28年に救護班を派遣。
明治29年
(1896)
初の支部社屋が完成
社屋を現住所の北1条西5丁目に新築し、移転。道内赤十字活動の拠点となる。
明治30年
(1897)
看護師養成を開始
日本赤十字社北海道支部看護婦養成所を開設し、看護師養成を開始。
明治31年
(1898)
支部最初の災害救護活動
石狩原野水害にて救護員を派遣し、北海道支部最初の災害救護を実施。
大正4年
(1915)
日本赤十字社北海道支部仮病院を開設
北海道支部仮病院として札幌市に開設。大正12年(1923)に日本赤十字社北海道支部病院として旭川市に移転。昭和18年(1943)に旭川赤十字病院と改称し、現在に至る。
大正12年
(1923)
関東大震災における救護活動
救護班2班を派遣。
昭和10年
(1935)
日本赤十字社北海道支部野付牛療院を開設
昭和18年(1943)に北見赤十字病院と改称し、現在に至る。
昭和14年
(1939)
日本赤十字社北海道支部函館診療所を開設
昭和33年(1958)に函館赤十字病院と改称し、現在に至る。
日本赤十字社北海道支部浦河療院を開設
昭和23年(1948)に浦河赤十字病院と改称し、現在に至る。
昭和15年
(1940)
日本赤十字社北海道支部伊達療院を開設
昭和19年(1944)に伊達赤十字病院と改称し、現在に至る。
昭和16年
(1941)
日本赤十字社北海道支部野付牛病院小清水分院を開設
昭和36年(1961)に北見赤十字病院から独立、小清水赤十字病院と改称し、現在に至る。
昭和17年
(1942)
太平洋戦争における戦時救護
救護班を派遣(11月)。 ※昭和20年(1945)まで
昭和19年
(1944)
伊達赤十字病院看護婦講習所を開設
昭和51年(1976)に伊達赤十字看護専門学校と改称し、現在に至る。
釧路赤十字病院を開設
明治37年(1904)開設の釧路博済病院が前身。陸軍病院として接収された時期を経て開設。
昭和21年
(1946)
日本赤十字社北海道支部清水診療所を開設
昭和27年(1952)に清水赤十字病院と改称し、現在に至る。
昭和22年
(1947)
北見赤十字病院置戸分院を開設
昭和29年(1954)に北見赤十字病院から独立し、置戸赤十字病院と改称、現在に至る。
昭和27年
(1952)
栗山赤十字病院を開設
当初は町立病院として開設。昭和29年(1954)に北海道支部に移管され、現在に至る。
昭和33年
(1958)
赤十字会館が現住所に落成
昭和36年
(1961)
小樽保育所を開設
昭和37年
(1962)
北海道立血液銀行を日赤に移管
昭和39年(1964)に北海道赤十字血液センターと改称し、現在に至る。
昭和45年
(1970)
釧路さかえ保育園を開設
昭和54年
(1979)
点字図書センターを開設
昭和62年
(1987)
北海道支部創立100年記念大会を札幌市で開催
平成2年
(1990)
浦河赤十字看護専門学校を開設
平成5年
(1993)
北海道南西沖地震における救護活動
津波などにより壊滅的な状態となった奥尻島を中心に道内外の救護班21班が救護活動を実施。
平成7年
(1995)
阪神淡路大震災における救護活動
道内から救護班6班・連絡調整員を派遣し、救護活動を実施。
平成11年
(1999)
日本赤十字北海道看護大学が開学
運営は学校法人日本赤十字学園。
平成12年
(2000)
有珠山噴火災害における救護活動
道内及び道外の救護班52班、赤十字ボランティアが総力をあげて救護活動を実施。
平成21年
(2009)
新赤十字会館が現住所に完成
平成23年
(2011)
東日本大震災における救護活動
発災後から道内外の被災地への救護活動を開始。道内の避難所に救護班3班、岩手県・福島県の被災地に39班、こころのケア要員35名を派遣。また、救護班の後方支援などのため多くの赤十字ボランティアが活躍。
平成30年
(2018)
胆振東部地震における救護活動
北海道支部のすべてのマンパワーを動員し、被災地での救護活動を展開。道内及び道外の救護班43班(延べ300名)、こころのケア班29班(延べ90名)、救援物資の配布支援などのために赤十字ボランティア702名が被災者のために活動を実施。
令和2年~
(2020)
新型コロナウイルス感染症への対応
クルーズ船や障がい者支援施設で発生したクラスターに対し、救援要員を派遣。
道内各病院では新型コロナウイルス感染症患者を受け入れ、治療にあたる。