目指せ災害医療のスペシャリスト!~救護班要員研修会を実施しました~
災害時、赤十字は直ちに「救護班」という医療チームを派遣し、傷病者を助けます。
しかし、災害時という特殊な環境下での活動には多くの障害があり、通常の医療と全く異なる対応を迫られます。そのため、赤十字では医師・看護師・コメディカル・事務員などが、災害時の医療も担える「救護員」に育てるための毎年、研修を行っています。
この研修会は、2泊3日で行うもので、今年度は6月22日~24日にかけて実施しました。
県内3病院および支部から約30名が参加し、これまで被災地などでの活動経験が豊富な約50名のスタッフから、災害時特有の医療活動や他機関と連携、救護資機材の使い方などに関する知識や技術を学びました。
どこでどのような災害が発生するかわからないからこそ、日頃の研修は重要であり、赤十字の災害救護活動の土台となっています。
1日目 救護員としての基礎知識を身につける
実災害の経験がほとんどない受講者は、まずは救護服の着用方法や赤十字の救護活動等の基礎知識を身に付けることから始まります。災害時を想定したグループワーク、救護所となるテントの設営を行いました。
2日目 専門知識を学ぶ
災害時においても医師・看護師・コメディカル・事務員の職種で求められる役割が異なります。この日は、職種別で必要な知識を習得しました。
3日目 総合演習~救護所内シミュレーション~
3日間の集大成となるシミュレーションを行いました。
傷病者に見立てた人形が次から次へと運ばれてくる状況の中で、瞬時にトリアージ(傷病者の振り分け)を行い、状態によって近隣の医療機関への搬送を手配したりするなど、手を休める時間はありません。
救護員全員が”一人でも多くの命を救うこと”を考え行動していました
3日の研修を終えた受講者は達成感を感じながらも、自身の役割における反省や多くの気づきを得ているようでした。
今後も、いつ起こるか分からない災害に備え、救護員の育成やスキルの向上に努め、日本赤十字社の使命を果たしてまいります。