地域は違えど思いは同じ!~他県のボランティアとの交流でスキルアップ!~

 県内の赤十字奉仕団では、日頃のボランティア活動をさらに良いものとするため、活動に必要な知識や技術を学ぶ研修会や勉強会、他の奉仕団との交流会などを開催しています。
 コロナ禍で自粛していた県を越えた赤十字奉仕団同士の交流も、ようやく再開してきました。
 今回は当県から他県の奉仕団を訪問し親交を深められた2つの奉仕団から交流の様子を報告いただきましたので紹介します。

✚杉戸町赤十字奉仕団 × 富岡町赤十字奉仕団(福島県)

 杉戸町と福島県富岡町は、平成22年11月に友好都市協定書を締結。その4か月後に東日本大震災が発生し、富岡町は全町避難を強いられ県内外に避難。杉戸町では避難者を受け入れて以降、長きにわたって親交があります。

 今回は、富岡町の復興状況と再開したボランティア活動などについて学ぶことを目的に交流を実施しました。

 現在の人口は帰還者と移住者合わせて、以前の町人口の約2割であり、町民が帰ってくるまでまだまだ時間を要する状況にもかかわらず富岡町赤十字奉仕団のボランティアからは「行く先々の避難所で、赤十字ボランティアの大変お世話になったので、自分もその立場として少しでも地域の役に立ちたい。」「炊き出し訓練や救急法、餅つき交流会などの活動をしてきましたが、これからも住民が集まれる事業を企画していきたい。」など熱い言葉が聞かれました。

 杉戸町奉仕団からも最近の活動として、湯煎用ポリ袋を使った非常炊き出し訓練、障がい者団体や町主催「親子体験教室」の出前講座の実施、手作り防護服の寄贈などの活動事例を紹介するなど、活発な情報・意見交換をすることができました。

 交流会終了後も、富岡町奉仕団の皆様のご案内でとみおかアーカイブミュージアム(震災伝承施設)を見学するなど、充実した研修になったようです。

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✚ときがわ町赤十字奉仕団 × 熱海市赤十字奉仕団(静岡県)

 熱海市は令和2年8月に大規模な土石流災害が発生。甚大な被害となりました。
 ときがわ町では令和4年7月に記録的な大雨で、町内全域に避難指示が出たほか、土砂崩れで複数の住宅が傾くなどの被害がありました。

 直近でもそうした被災経験を持つ両奉仕団。

 熱海市奉仕団からは、当時の活動として拾得物の洗浄作業を行ったお話や、実際にその災害でご親族を亡くされた奉仕団員からもお話を聴かせていただきました。
 
 参加したボランティアからは、「とても印象に残ったのが「実際の災害時には訓練では体験できない、被災者の精神面に寄り添えるかという点が大切」という被災者の心のケアについての言葉でした。
 この研修を通して、被災地の生の声や、地域は離れていても赤十字のボランティア活動に対する想いを共有することができ、今後の活動に役立てていけたらと思いました」といった感想が寄せられました。

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