日韓の赤十字ボランティアが5年ぶりに交流!~大韓赤十字社京畿道支社との交流事業~
11月26日から29日までの4日間、大韓赤十字社京畿道支社(韓国の赤十字社)からボランティア5名・職員3名からなる8名の訪問団が来県し、奉仕団交流事業を行いました。
この交流事業は、友好親善を図るとともに、互いの活動を理解し、学び合うことで活動を推進することを目的として平成18年に始まりました。
奉仕団同士の交流は、新型コロナウイルス感染症蔓延のため令和元年度に埼玉県支部が京畿道支社に訪問して以来、5年ぶりの実施です。
1日目(26日)
支部到着時に盛大な出迎えを受けた一行は、早速、幹部職員と対談。
今後、2025年から4年間の相互交流の継続を確認し、記念品を交換しました。
2日目(27日)
県西部の日高市にある「高麗神社」を訪問。この神社は、歴史的に韓国と関係が深いこともあり、説明に熱心に耳を傾けていました。
午後は、狭山市役所で日赤狭山市地区長である小谷野剛市長から歓迎を受け、狭山市赤十字奉仕団と交流会を行いました。
スライドで互いの普段の活動内容を紹介し合ったほか、日赤の講習で普及している「災害時に役立つ実技」を実際に体験してもらうなど、お互いにとって充実した時間となりました。
その後、奉仕団員と一緒に観光名所である川越で蔵造りの歴史を学んだり、散策したりしました。
途中、青少年赤十字加盟校の川越市立川越第一小学校のメンバーからサプライズで歓迎を受け、楽しいひとときを過ごしました。
3日目(28日)
春日部市にある国の防災施設「首都圏外郭放水路」を訪れました。
「地下神殿」として知られる調圧水槽を見学し、この地域の水害対策について学びました。「韓国にはこのような治水施設はないのでとても興味深かった」と感想をいただきました。
その後、越谷市中央市民会館で県東部地区の4つの奉仕団(春日部市・越谷市・三郷市・松伏町)の合同研修会に参加。
研修会では赤十字防災セミナーの「家具安全対策ゲーム(KAG)」や日本赤十字看護大学さいたま看護学部の元教授 成木弘子先生による「笑いヨガ(ラフターヨガ)」を体験しました。
特に「笑いヨガ」では、4つの奉仕団の団員・韓国の訪問団が言語の壁を越えて一緒になって身体を動かしている姿が印象的でした。
この日は、大型商業施設内にある「越谷レイクタウン献血ルーム」も見学し、日本の血液事業について説明を受けました。
最終日(29日)
短い時間ではありましたが、東京・浅草に立ち寄り、思い思いの時間を過ごしました。
空港では、当支部職員2名と別れを惜しみながら、再会を誓い合い、訪問団は無事帰国しました。
国は違えど、「苦しんでいる人を救いたい」という同じ精神で活動している赤十字ボランティア。
普段接することのない姉妹赤十字社のボランティア同士、交流できたことは、韓日互いにとって貴重な体験です。
今後も当支部と京畿道支社は交流を深め、より良い活動ができるようサポートに努めます。
Voice(日本のボランティア)
世界中で多くの赤十字ボランティアが自分たちと同じように活動していることは知っていましが、今回このような機会をいただき、韓国での活動などをお話ししてくださいました。
「苦しんでいる人を救いたい」という同じ思いを持って活動している仲間がいるのだということを実感できたことがとても嬉しかったです。
Voice(韓国のボランティア)
5年ぶりに交流を再開できたことは率直に嬉しいです。
日本も韓国も地域で活動するボランティアの高齢化など同じ課題を共有できました。
日本の若年層の育成事業など参考にできることがあったので今後の活動の参考にしたいと思います。