地域赤十字奉仕団から学ぶ「非常食」
富山県の地域赤十字奉仕団は、災害救護活動に取り組んでいます。その代表的な活動のひとつが、炊き出しです。
これまで、多くの赤十字奉仕団が指導役となり、JRC加盟の小学生と炊き出し体験を行ってきました。ハイゼックスと呼ばれるナイロンの袋にお米と水を入れて、お湯の中に。お米と一緒に梅干し、さつまいも、塩昆布を入れたり、カレーのルーをかけてカレーライスにしたり。みんな楽しく体験をしてきました。
一方、新型コロナウイルスの感染が広まってからは、マスクを外しての会話や飲食、家族以外の人と一緒に食事をすることに慎重になりました。
蜷川赤十字奉仕団(富山市)は、地元の富山市立蜷川小学校の授業に参加し、災害について学ぶお手伝いをしています。
炊き出し体験をしてもらいたい気持ちは抑え、今年度行ったのは≪牛乳パックを使った一人用非常食セット作り≫。「重いものは下だよ」「この賞味期限はいつ?」「これじゃパックの口が閉じないよー」と、おうちから持参したレトルト食品や缶詰、お菓子を入れたり出したり。みんな目を輝かせながら、楽しんで体験をしていました。
炊き出しは行えませんでしたが、今回の体験は、災害について学ぶだけでなく、食品についても関心を持つきっかけになったのかもしれません。予定していた活動が出来ないからといって諦めることなく、次の一手を考えた蜷川赤十字奉仕団の杉山委員長。蜷川赤十字奉仕団を信頼し、提案に賛同してくださった志鷹校長先生をはじめとした教職員のみなさま、親御さんには、心から感謝申し上げます。
同じ地域に暮らす者同士、ともにたすけあい、労わりあう、そんな地域づくりの一端を赤十字奉仕団は担っています。