入社3年目の看護師を対象に、救護員になるための災害救護演習を行いました
日本赤十字社では、いつ起こるか分からない災害に対し、計画的に訓練を行っております。
看護師として採用されると概ね3年目に、救護員(災害時に派遣されて、現地で医療活動を行う)として登録・任命するために必要な知識と技術について約1年を通して研修しますが、その最終回となる災害救護演習を、10月29日(日)、山口・小野田の両病院看護師と支部職員を対象に、支部にて実施しました。
○基礎行動
災害時に、指揮者の命令の下、全員が一致団結して整然と行動するために必要な動作を学びます。これは救護員自身の安全を守るために大切なことであると同時に、機敏な行動は、周囲の被災者への信頼感にもつながります。
○救護所の設営・資器材の確認
次に、救護所設営に必要な資器材を確認し、実際に折りたたみ寝台を組み立てました。またテントを救護所にみたて、その運営方法も学びました。
○机上演習
1.トリアージ演習
室内に移動し、トリアージ演習を行いました。患者の重症度に基づいて、治療や搬送の優先度を決定して選別を行うことを「トリアージ」といいます。災害時は、使用する資材や治療にあたるスタッフの人数が限られるため、適確で迅速な「トリアージ」が救護員に求められます。
2.グループワーク
山口市内で震度6強の地震が起こり、多数のけが人が出たことを想定し、救護所を設置するためのレイアウトや車両・人の動線をグループで確認し合いました。
この度の訓練に参加した看護師は日赤の救護班要員として登録され、災害時には、現場で活動することとなります。
いつ起こるか分からない災害に対し、日赤では「いかなる状況下においても人間のいのちと健康、尊厳を守る」ために今後も訓練を続けていきます。