献血血液、献血者情報等を用いた研究についての情報公開

はじめに

 献血血液(検査等により不適合となった血液、有効期限切れの血液等)および献血者情報(献血者の年齢、性別、検査結果等)等は、日本赤十字社血液事業研究倫理審査委員会により「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(以下、生命・医学系倫理指針という。)に基づき、審査を行い承認された日本赤十字社で行う研究に使用されます。この研究成果の報告に際しては、個人が特定される情報は削除された状態で報告されます。

対象となる研究と情報公開について

 献血時にお渡しした献血の同意説明書「5.血液の有効利用について」に記載されている、①血液製剤の有効性・安全性の向上及び検査法の向上を目的とした研究と、②病気の診断・治療や国民の健康状態の改善(広く国民の公衆衛生の向上)を目的として行われる研究が大半ですが、一部は情報公開が必要となる研究も行われます。そのため、生命・医学系倫理指針に基づいて、当該研究の公開すべき情報を以下のとおり掲載します。

全国規模で実施する献血血液等を用いる研究についての情報公開(研究内容の説明)

血液中の抗体が認識する抗原の解析

将来の研究のための献血血液の長期保管

梅毒陽性献血者の動向とコロナ禍における変化についての研究

ICFA法試薬の開発

骨髄提供につながる骨髄ドナー登録者の分析

献血データを用いた輸血感染症のリスク調査

全国規模の肝炎ウイルス感染状況の把握に関する研究

輸血医療の安全性向上のためのデータ構築研究

献血者のHIV疫学に関する国際比較研究

気象条件と住宅の温熱性能が健康維持増進に与える影響に関する血液データを用いた分析

献血血液に含まれる代謝物の網羅的解析

血液製剤とアレルギー性輸血副反応との因果関係を調べるために使用する細胞株の作製

血液製剤の製造・保管工程が細胞由来の小胞へ与える影響の調査

新興再興感染症の輸血感染リスクの調査

一分子ロングリードシークエンサーによる新しいHLAタイピング法の検証

細菌による輸血用血液製剤の外観変化の解析

非溶血性副反応を起こした患者さんを対象とした補体の解析

増殖可能温度域の低い細菌の血小板製剤中での増殖動態と検出に関する検討

輸血副反応発症に関わるハプトブロビン抗体の性状調査

全国規模の肝炎ウイルス感染状況の把握に関する研究

感染初期と思われるB型肝炎ウイルス検査陽性血液の解析

血小板製剤に混入した細菌の不活化法の開発

新生児・小児輸血用の分割血小板製剤の品質

日本人における新たな血液型CD36の基礎的検討

血液バッグの融解方法が感染症検査に及ぼす影響の検証

各血液センターで実施している研究については、当該センターのホームぺージ「血液事業研究の情報公開」をご参照ください。