【終了】2022年アフガニスタン地震救援
2022年6月22日、現地時間午前1時30分頃、アフガニスタン南東部を震源としたM5.9の地震が発生。この地震により1,000人以上が命を落とし、およそ3,000人が負傷しました。
最も被害が大きかった地域は同国でも特に貧しい山間部で、一般的な家屋は土を固めて干しただけのレンガ造りのため、耐震性も低く、約70%の家屋が損壊、この地震で亡くなった方のほとんどが倒壊した家屋の下敷きになり、命を奪われました。人々が寝ている時間帯に地震が発生したことで、逃げ遅れた人も多かったとみられています。
地震被害で倒壊したパクティカ州の家屋©IFRC Asia Pacific Meer Abdullah Rasikh
国際赤十字・赤新月社連盟は、地震被害の状況を受け、以前より同国の深刻な複合的人道危機に対して発出していた緊急救援アピール(資金援助要請)を、9,000万スイスフラン(約126億円)へ増額改訂し、うち1,000万スイスフラン(約14億円)を地震被害の危機対応(対象者数:100万人)に充てるとし、広く資金援助を呼びかけました。
日本赤十字社は「2022年アフガニスタン地震救援金」の募集を行い(2022年6月27日~9月30日)、7月初旬、上記アピールに対して1,000万円の緊急の資金援助を実施。救援金の受付終了後には約2400万円の追加送金を実施いたしました。 (資金拠出額合計:34,264,071 円)
送金した資金は現地赤十字社を通じて被災地域で必要とされる支援に使用されています。
アフガニスタン赤新月社・国際赤十字の支援活動
アフガニスタン赤新月社は、地震発生直後の災害初期対応から迅速に支援活動を開始しました。皆様のご寄付により日本赤十字社から送金された資金は国際赤十字を通じて、下記のような支援活動に活用されています。
保健・医療支援
保健施設での医療提供のほか、巡回診療チームによる緊急の保健・医療支援を実施。
診療を受けた患者数は2倍以上に増加(2022年1月と7月の比較)。
心理社会的支援(こころのケア)
こころのケアを提供できるボランティアの育成。
チャイルドフレンドリースペースの設置。
基本的支援(物資支援など)
毛布・家庭用キット・キッチンセット・寝袋・ソーラーランプなどの救援物資を配付。
緊急の食料支援として小麦粉、米、油、水などの食料品の配付。
現金給付
一世帯あたりAFN 13,000(約2万円)の現金給付を順次実施。
救援活動を補完する現金・引換券給付を積極的に計画。
避難所及び住居支援
住居関わる物資、テント・ベッド・カーペット・枕付きマットレス・ビニールシートを配付。
水・衛生及び衛生促進(WASH)
飲料水用容器・衛生用品の配付。
給水車の動員により被災した村に1日40,000リットルの安全な水を供給。
容量5,000リットルの貯水タンクの設置。
車内で診察・応急手当を行うアフガニスタン赤新月社職員
多目的に使用できる現金の給付を受けた被災者
アフガニスタン赤新月社職員と家庭用品を受け取った被災地の子ども
支援活動の詳細は下記関連ニュースをご確認ください。
海外救援金の受付状況と使途(更新予定)
「2022年アフガニスタン地震救援金」の受け付けは、2022年9月30日をもって終了いたしました。
受付状況:29,264,071 円(2022年9月30日現在)
お寄せいただいた救援金は地震の影響を受けた人々の救援・復興支援のため国際赤十字・赤新月社連盟に全額送金いたしました。
ご協力いただきました皆様、誠にありがとうございました。
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