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倒れている人を見つけたら、周囲の状況の観察がまず第一です。自分自身の安全を確保し、二次事故(災害)の防止に努めます。そして次に行うのが、傷病者の観察。大出血などの有無といった全身の観察、生命の徴候の観察。意識はある? 呼吸をしている? 脈はある? 顔色や皮膚は? 手足を動かせる? といった徴候を観察するようにしましょう。
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生命の徴候の観察をした時、意識障害、気道閉塞、呼吸停止、心停止、大出血、ひどい熱傷、中毒などの状態がみられたら危険です。そんな時は、直ちに大声で協力者を求め、119番通報とAED手配を行います。救急隊が少しでも早く到着するよう努めることも重要な手当のひとつです。
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突然倒れた人や、反応 (意識)のない人をみたら、直ちに心停止を疑い、必要に応じて心肺蘇生を行います。心肺蘇生は胸骨圧迫と人工呼吸により、呼吸と循環をサポートする一連の処置です。救急車を待つ間に救急の現場にいる市民が心肺蘇生を行い、AEDを用いた電気ショックを行うことが、心停止を起こした傷病者の社会復帰に大きな役割を果たします。
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突然の心停止は、心臓が細かく震えだす心室細動という不整脈によって生じることが多く、救命のためには、電気ショックによる「除細動」が必要です。そこで役立つのが、「AED(Automated External Defibrillator / 自動体外式除細動器)」です。AEDは、自動的に心室細動の有無を解析し、電気ショックの要否を指示する機械で、その結果を音声で指示するので一般の方でも扱うことができます。
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きずの手当をする時には、手を洗うなど、出来るだけ清潔にしてから行います。出血が少ない場合は、速やかに水道水などの清潔な流水で、きず口の汚れを洗い流しましょう。きずが深いときは、感染の危険が高いので、きず口に保護ガーゼを当て、包帯をして医師の診療を受けさせます。出血が多い場合は、きずをきれいにすることよりも止血が優先です。
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きずの応急手当には、三角巾が役立ちます。三角巾は、きずの大きさに応じて使用でき、広範囲のきずや関節を包帯したり、手や腕を吊るのに適したアイテムです。きずの安静、止血の維持、固定に活用できます。