赤十字病院の特色
赤十字病院は、医療法における公的医療機関として、救急医療、がんなどの高度専門診療、生活習慣病の予防や高齢社会での介護の支援、へき地医療などを積極的に行い、地域の中核病院として、地域に根ざした医療を提供するとともに、安全・安心な医療を提供するために、すべての病院に医療安全推進室を設置し、医療事故や院内感染の防止への取り組みを強化しています。
また、災害時には国内外へ医療チームを派遣し現場で救護活動にあたるなど、赤十字の特色を生かしながらさまざまな活動を通じて社会に貢献しています。
救命救急センター
救命救急センターは、心筋梗塞や脳卒中などの重篤患者を24時間体制で受け入れ、さらに高度救命救急センターでは、広範囲熱傷、急性中毒、指肢切断の治療など高度な救急医療を行っています。
災害拠点病院
災害拠点病院は、災害発生時に重症傷病者を受け入れるとともに、医師、看護師による救護班を被災地に緊急派遣するなど、迅速な救護活動が展開できる体制を整えています。
地域医療支援病院
地域医療支援病院は、地域の病院と連携を図り、患者紹介や高額な医療機器等の提供・共同利用を行うとともに、地域の医療従事者の向上のため生涯教育等の研修を実施しています。
地域がん診療連携拠点病院
地域がん診療連携拠点病院は、地域の医療機関と密接な連携を図りながら、がんの専門的診療、がん治療に関わる医療従事者研修、情報提供などを実施しています。
周産期母子医療センター
周産期母子医療センターは、妊娠、出産から新生児に至る高度専門的な医療を一体的に提供し、24時間体制で患者さんを受け入れています。
合併症妊娠、重症妊娠中毒症、切迫早産、胎児異常など、母体または胎児、新生児におけるリスクの高い妊娠に対する一貫した管理医療を行っています。
へき地医療拠点病院
へき地医療拠点病院は、医師の確保が困難な山間部や離島を巡回し、地域住民の診療や健康診断を行い、病気の予防と早期発見に努めています。
臓器提供病院
臓器提供病院は、「臓器の医療に関する法律」に基づき、臓器提供を行っています。
同法律施行後、国内最初の臓器提供は、高知赤十字病院で行われました。
エイズ治療拠点病院
エイズ治療拠点病院は、AIDS(エイズ)に関する総合的・高度な医療を行い、一般の医療機関への情報提供、医療従事者に対してエイズ教育を行うなど、地域のエイズ治療の拠点となる医療機関です。
特定/第一種/第二種感染症指定医療機関
第一種感染症指定医療機関は、1類感染症(ペスト、エボラ出血熱、クリミア、コンゴ出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱)の対応、第二種感染症指定医療機関は、2類感染症(急性白髄炎、コレラ、細菌性赤痢、ジフテリア、腸チフス、パラチフス)の対応、特定感染症指定医療機関は、未知の感染症に対応して、治療を行います。
被爆者医療
広島赤十字・原爆病院、日本赤十字社長崎原爆病院と日本赤十字社長崎原爆諌早病院は、原爆被爆者の専門医療機関として、健康管理や白血病などの難病治療を行うとともに、在外被爆者(南米・北米)検診への医師派遣、被爆者の帰国治療の受け入れなどを行っています。
緩和ケア病棟
緩和ケア病棟は、現在の医療では治癒が困難な患者さんに対し、無理な延命策をとらずに、痛みなどの症状を緩和し、患者さんや家族の不安など心の問題への援助を行います。
患者さんができる限り最期まで家族とともに普通の日常生活を送れるように支援しています。
療養病床
療養病床は、医療施設の機能の体系化の一つとして、平成4(1992)年7月の医療法の第二次改正で制度化された施設類型であり、「主として長期にわたり療養を必要とする患者を収容する」医療施設に位置付けられます(平成18年6月に介護保険法等の改正案が可決され、療養病床は平成23年度末までに全廃することとなっています)。
回復期リハビリテーション病棟
脳血管疾患または大腿骨頸部骨折等の患者さんに対して、ADL能力の向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリテーションプログラムを医師、看護師、理学療法士、作業療法士等が共同で作成し、これに基づく、リハビリテーションを集中的に行うための病棟であり、回復期リハビリテーションを要する状態の患者さんが、常時80%以上入院している病棟をいいます。
訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、在宅療養されている方とそのご家族の皆さまが安心して生活できるよう、保健師・看護師・理学療法士などが訪問し、看護や介護、リハビリ、ご家庭への介護指導などを行っています。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、入所サービスとして看護、医学的管理下における介護や機能訓練等を行いながら、日常生活上のお世話を行うこと、また在宅サービスとして短期入所、デイ・ケアを行うことを目的とした施設です。
地域包括支援センター
地域包括支援センターは、地域住民の心身の健康の保持および生活の安定のために必要な補助を行うことにより、地域住民の保健医療の向上や福祉の増進を包括的に支援することを目的として、包括的支援事業を地域で一体的に実施する役割を担う中核的機関として設置されています。
地域医療研修センター
厚生労働省は、臨床研修を行う病院を地域医療の中心的な病院と位置付けた上で、プライマリ・ケア習得を重視した卒後臨床研修に資する観点から、「地域医療研修センター」の指定を行っています。
地域研修医療センターは、地域の医師の生涯学習の場として運用されるとともに、地域の医療機関相互の連携や機能分担を促進しています。