看護学生のインターンシップに潜入! ―大森赤十字病院の「やさしく思いやりのある看護」に触れて―
全国の赤十字病院では看護学生を対象にしたインターンシップを開催しています。
今回は、大森赤十字病院(東京都大田区)のインターンシップの様子をレポートします。
この日に参加したのは首都圏の大学に通う看護学生、3名。「普段は病床数が700床以上の病院に実習に行っているため、400床未満の病院を見てみたい」という思いから参加を決めたそうです。
はじめに、森看護係長から病院の概要や新人教育についてのオリエンテーションを受けました。大森赤十字病院は、「信頼され心あたたまる病院」という基本理念をもとに急性期病院として地域を支えているほか、災害医療や、外来受診すればその日のうちに検査し、迅速な医療を提供する仕組み(One Day Hospital)の取り組みなどが紹介されました。また、2年間かけて行われる新人教育プログラムについては、学生も真剣な表情で聞き入りました。
いよいよ、病棟での見学。同院で看護師3年目となる藤居さんに半日同行し、看護を体験しました。
ナースコールへの対応、投薬の準備、排せつの介助などをテキパキと患者さんのケアを行う藤居さん。上司の看護師に担当する患者さんの様子を報告するとともに、医師への相談、理学療法士との情報共有など、年次や職種を超えて看護に取り組む様子に、自然とインターンシップ生も真剣な眼差しになります。
大森赤十字病院にはプリセプター&サポーターシステムという仕組みがあり、新人にひとりずつ、入職3年目の若手看護師がつき、看護技術面だけでなく心理的な面もサポートしています。業務中も後輩に対して、明るく、親身になってお話をする藤居さんにインターンシップ生も安どの表情を浮かべました。
その後、懇談の時間には、大森赤十字病院を職場として選んだ理由や、異動希望などをインターンシップ生から質問。
藤居さんは、新人期間の2年間に内科と外科の2つの病棟を経験できること、病院の雰囲気がよいことから同院に就職。勤務後に先輩や、他職種の同期と食事に行ったり、プリセプターの先輩に支えてもらったりと様々なエピソードを交え、質問に答えました。
インターンシップ終了後、参加した看護学生にインタビューを行いました。
―インターンシップに参加してみてどう思いましたか?
(学生Aさん)「普段の実習では、看護技術を学ぶことに集中していますが、インターンシップでは、働く環境や雰囲気をみることができました。病棟でカンファレンスを見学しましたが、活発な意見が交わされる中、新人看護師が奮闘している様子が見られました。」
(学生Bさん)「実際に働いている看護師から、病院をどのように思っているかを聞けました。中規模病院ならではのアットホームな雰囲気や、多忙ながらも、職員同士で挨拶や笑顔でのやり取りがある様子が魅力的でした。」
同院で新人教育を担当する多田看護師長は就職活動を控える看護学生に次のようにメッセージを寄せています。
「新人時代は勉強することも多く、どこの病院でも大変だと思います。『この職場でなら乗り越えられる』、『自分のやりたい看護が実現できる』という自分にあった病院を見つけてほしいですね。
当院では、インターンシップに参加した学生に普段のありのままの病院の姿を伝えています。スタッフ一人ひとりの、新人を支えていきたいという思いが強いことも本院の特徴です。インターンシップを通じて、当院の看護を知る機会としていただければと思います。」
全国に94施設ある赤十字病院では随時インターンシップを開催しています。
病床数や、地域で果たしている役割、院内の雰囲気も様々です。ぜひ、インターンシップを通して赤十字病院の看護を体験してみてください。
大森赤十字病院看護部ホームページ 》http://omori.jrc.or.jp/section/tabid/183/Default.aspx
全国の赤十字病院の情報はこちらから 》https://www.jrc.or.jp/about/search/medical/
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