第48回 フローレンス・ナイチンゲール記章授与式を挙行
世界中の看護師にとって最高の栄誉である「フローレンス・ナイチンゲール記章」
8月10日、東京・港区の東京プリンスホテルにて、日本赤十字社名誉総裁の皇后陛下、名誉副総裁の秋篠宮皇嗣妃殿下、寬仁親王妃信子殿下、高円宮妃久子殿下ご臨席の下、第48回フローレンス・ナイチンゲール記章の授与式が行われました。同記章は、近代看護を確立したフローレンス・ナイチンゲール氏の生誕100周年を記念して1920年に創設されました。紛争や災害時の看護活動、公衆衛生や看護教育などに多大な貢献をした世界各国の看護師などの中から2年に一度、赤十字国際委員会の選考によって受章者が決定されます。日本人の受章者は今回のお二人を含め112人で世界最多です。
(写真は皇后陛下から記章を授与される苫米地さん)
第48回受章者は2021年5月12日(ナイチンゲール氏の生誕の日)に赤十字国際委員会から発表されましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況を受けて、授与式を延期しておりました。この度、感染対策を徹底したうえで、一年越しの式典の挙行となりました。
今回受章されたお二人は、次の方々です。(左が藤田千代子さん、右が苫米地則子さん)
苫米地 則子さん (日本赤十字社医療センター 国際医療救援部 副部長)
1997年にスーダン紛争で国際救援活動に携わって以来、計17回の国際派遣を経験。2018年、世界最大といわれるバングラデシュ南部避難民キャンプにて医師・看護師などをまとめるチームリーダーを務めたほか、2020年には横浜港に停泊する乗員乗客3711人の大型クルーズ船内で、未知のウイルスに対応する救護班の総括調整者として活動しました。
藤田 千代子さん (ペシャワール会 PMS支援室長兼総院長補佐)
1989年にペシャワール会創設者・故中村哲医師と出会い、1990年にパキスタン・イスラム共和国の州都ペシャワールのミッション病院 に赴任。同国やアフガニスタン・イスラム共和国などの支援活動を行い、PMS(ピース・ジャパン・メディカルサービス)病院の看護部長を務めました。2009年に帰国した後も、現地スタッフと連携しつつ人道支援活動を継続しています。
授与式後の記念講演会では、これまでの活動内容の一端を披歴していただき、異文化の中で支援を行う際に大切なものは、「自分の物差しで測らない」(藤田さん)、「想像力を持つこ と」(苫米地さん)との趣旨のお話に参会者は聞き入っていました。
お二人の今後の益々のご活躍をお祈りいたします。
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