日本赤十字社の社会福祉とは
「誰もが安心して元気に生活できる社会を目指して」
超高齢社会を迎える日本では、介護や生活支援を必要とする高齢者が増えているにもかかわらず、生活を支える体制が十分ではありません。また、地域住民同士のつながりが希薄になることにより、子育てや介護に不安を感じ、地域から孤立する家庭が増えています。
日本赤十字社(以下、日赤)は、社会的な支援を必要とする方がたが個人の尊厳を持って、その人らしい自立した生活を送れること、また、誰もが安心して元気に生活できる社会を目指して、全国でさまざまな社会福祉事業を行っています。
全国28の社会福祉施設を運営
日赤は、さまざまな事情により家庭で生活できない子ども、要介護状態により自宅で生活できない高齢者、障がい者などの社会的支援を必要とする方がたが、安心してその人らしい自立した生活を送ることができるよう、全国28の社会福祉施設を運営しています。
それぞれの社会福祉施設では、保育や介護、看護などの専門職が、関係機関と連携して、一人ひとりのニーズにかなう生活支援を実践しています。
また、日赤社会福祉施設の職員は、ご利用者のニーズにかなう生活を継続していくために、支援のあり方を振り返り、支援技術を高める研修を積極的に行い、職員同士の研さんに励んでいます。
さらに、毎年、保育や介護、看護などを専攻する多くの学生が、近い将来、赤十字の基本原則である「人道」の考えに基づく支援者として活躍できるよう、各学校の学生の実習を積極的に受け入れています。
ボランティアの積極的な参画による社会福祉施設の運営
日赤社会福祉施設では、年間延べ約4万6000人ものボランティアの方がたが、各施設のご利用者のより良い生活を支えるため、それぞれ得意なことを生かして活躍しています。
主に赤十字奉仕団をはじめとし、ボランティアサークルの学生たち、施設近隣の方がたが、積極的に参画しています。
日赤社会福祉施設にとって、ボランティアはご利用者のより良い生活を支え、ご利用者の新たな一面(ニーズや喜び)に気づくことができる大切な存在です。
また、日赤社会福祉施設は、主に施設近隣の地域の皆さまから、施設の活動資金やご利用者の生活用品のご寄付をいただくことがあります。
多くの方がたから託された「温かい思い」であるご寄付は、ご利用者がより笑顔で元気に生活できる環境づくりに活用しています。
また、それぞれの社会福祉施設の広報誌やウェブサイトを通じて、ご寄付をいただいたことを関係機関や地域の皆さまに報告しています。
さらに日赤社会福祉施設は、企業や団体の社会貢献活動の提案を積極的に受け入れています。
企業や団体の提案や企画により、これまでにプロのミュージシャンによる訪問ライブ、ご利用者と企業の社員とのお茶会の開催、自社製品のご寄付などの社会貢献活動が行われました。
これらの社会貢献活動は、ご利用者が、普段の生活では機会が限られるプログラムを、体験していただくことにもつながります。
日赤社会福祉施設は、ご利用者の生活を支える方がたによるボランティア活動やご寄付、社会貢献活動を大切に受け入れ、ボランティアの積極的な参画による社会福祉施設の運営を目指していきます。