子どもたちのいのちを守れ!~日赤茨城県支部乳児院で幼児安全法講習を開催~
幼児安全法を学び、いざという時の助けに
日本赤十字社(以下、日赤)は、乳幼児期に起こりやすい事故の予防、かかりやすい病気やその手当てなどの知識と技術を習得する幼児安全法の普及に取り組んでいます。(※1)
日赤が運営する児童福祉施設においても、指導員(※2)の資格を持つ職員が指導者となり、一般の方々や職員を対象に幼児安全法の講習を開催しています。
事務長、看護師長、養育係長2人の計4人が指導員資格を有する日赤茨城県支部乳児院(以下、茨城乳児院)では、日頃から事故予防に重点を置き、養育の現場に幼児安全法を生かすとともに、県内の乳児院職員を対象に、幼児安全法を取り入れた研修会を毎年開催しています。
今年の研修会は、県内の同仁会乳児院とさくらの森乳児院の職員も参加して、6月に行われました。この研修会では、乳幼児の一次救命処置などを学ぶことはもちろん、県内乳児院相互の情報交換や、職員同士の交流を深めることも大きな目的となっています。
参加者は、万が一の時に備えるべき乳幼児の一次救命処置の手順を熱心に学んだほか、入所児の里親委託やリハビリの状況について情報交換を行いました。また、3つの乳児院で入所児の成長記録を統一することになったため、その書式について意見交換が行われました。
参加者からは、「勉強はしていても使わないと忘れてしまう。時間をかけてじっくり学ぶことができたので、職場に帰ったら伝達したい」「異物誤嚥などは日常的に起こっており、何度か実践したことはあるが、正しく学ぶことができたので、予防に努めるとともに、今後は自信をもって実践できると思う」といった感想が寄せられました。
※1 日赤では、このほかにも救急法、水上安全法等の講習や、健康生活支援講習を実施しています。詳しくはこちらをご覧ください。
※2 指導員の資格を取得するには、指導員養成講習を受講し、検定に合格する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。
指導員研修会でブラッシュアップ!
普段は一般の方々に幼児安全法について教える立場の指導員ですが、忘れてはならないのが自分たちの知識や技術の維持・向上です。
指導員は、原則として年1回の研修への参加が義務づけられており、幼児安全法を繰り返し学び続けることによって、その知識と技術を確実に自分のものにしていきます。
また、日赤の各種講習の基礎となっているJRC蘇生ガイドライン(※3)が昨年改訂され、日赤の講習内容についても見直しが行われたため、今年は指導員がその変更点などについて学ぶ伝達研修も開催されています。茨城乳児院の4人の指導員もこの伝達研修に参加し、新しくなった講習の内容について、しっかり学んできました。
※3 一般社団法人日本蘇生協議会(Japan Resuscitation Council)が、国際蘇生連絡委員会による2015 Consensus on Science with Treatment Recommendations (CoSTR)に基づいて作成した救急蘇生に関するガイドラインで、5年に一度改訂されます。
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