検体保管 -輸血後感染症の解析と更なる安全対策のために―
1996年9月採血分から全献血血液の検体保管を行っています。これにより、輸血後感染症の解析可能数が増え、検査では排除できないウインドウピリオドに献血された血液が輸血後感染症の原因であることがわかりました。
保管検体と輸血後感染症の調査
献血後情報の発生時および医療機関から輸血後の副作用・感染症報告等があった場合に、再検査ができるように冷凍保管している検査用の献血血液のことです。
- 全献血血液の検体を採血後11年間保管しています※。
※(照射)解凍赤血球液-LR「日赤」の検体保管については、採血後の最大凍結期間(10年)に11年を加えた21年間保管しています。 - 必要に応じて、保管検体の核酸増幅検査等を実施し、病原体の有無を調査します。
- 患者検体と保管検体の核酸の相同性等を確認し、感染症と輸血用血液の因果関係を検討します。
貯留保管棟での検体保管
保管検体は、全国3ヵ所の貯留保管棟で冷凍保管し、必要時にロボットアームで当該血液の検体の入ったバスケットを取り出せるように管理されています。