国際交流事業報告会を開催
世界の人びととの友好親善の精神を育成することを目的に実施されるユースキャンプ、国際的な枠組みの中にユースの意見を取り入れることを目的とした国際会議などに、日本赤十字社は積極的にユースを派遣しています。
今回、平成28年度にフィリピン、東ティモール、オーストリア、インドネシア、韓国、中国、インド他を訪問した9名が国際交流事業等報告会を日赤東京都支部で開催。具体的な事業内容や、参加を通して得た知識、自分自身の成長について話しました。
海外赤十字社・赤新月社のユースキャンプに参加して
5年に一度行われるインドネシアのユースキャンプに参加した、埼玉県の馬場 海人さん、横堀 瑛里さんは、11カ国の若者が集まり、8日間にもわたって行われたキャンプでの生活について報告。言葉の壁に悩むものの、現地のメンバーの心強いサポートがあったこと、現地の学校を訪問しての数々の交流があったことをいきいきと報告しました。
また東ティモールのキャンプに参加した大阪府の尾池 圭太さんは、若年層の喫煙問題とそれに対する同赤の取り組みを報告しました。
内閣府主催の青年国際交流事業
日本赤十字社は毎年内閣府の青年国際交流事業に参加者の推薦を行っています。平成28年度は、東京都の松永 佳央梨さん、岡山県の岡本 克幸さんがそれぞれ、日本韓国青少年親善国際交流事業、シップ・フォー・ワールド・ユース・リーダーズに参加し、参加中のホームステイ体験や船上での生活環境などについて詳しく話しました。いずれも、長期間のプログラムであり、苦労が多い分、参加者同士深い絆が生まれたと語りました。
国際会議へのユース代表としての派遣について
平成28年度は、3つの国際会議にユースを派遣しました。大韓赤十字社が毎年実施する「模擬連盟総会」に参加した福岡県の橋本 沙和さん、東京都の吉岡 薫衣さんは、2年に一度、世界中の赤十字・赤新月社が一同に介して行う「連盟総会」さながらの国際会議を経験しました。今回の議論のテーマは「社会的包摂」。自分がテーマに対して出した意見がどのように、決定プロセスに組み込まれていくのかを詳しく説明するとともに、国際会議に参加する上で大切なことは、語学力だけでなく、会議テーマについて語れる知識である、と話しました。
秋にインドで行われたアジア閣僚級災害リスク軽減会議に出席した東京都の金森 早紀さんは、国際的に取り決められた防災についての枠組みを、アジア地域で、さらに日本でどのように実現し、そのために日赤ユースには何が求められているのかを報告しました。
金森さんのように、ユースを国際会議の場に取り込む試みは、近年積極的に取り組まれています。東アジア地域の赤十字のリーダーが集まる会議と平行して行われた、東アジアユースネットワーク会議に参加した神奈川県の川上 紗良さんは、ユースの声を直接トップに届ける機会があることを一人でも多くのユースに知ってもらい、関心を持ってほしいと話しました。
報告会終了後は、国際交流に関心のある同世代の聴講者と参加者による交流が行われました。報告会では伝え切れなかった、現地でのエピソードや、参加に当たっての心構えなど活発にやりとりされ、多くの聴講者が、国際交流事業参加に対してより興味を持つ場となりました。
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