赤十字防災ボランティアの方々が各地で活動中~令和元年台風第19号~
令和元年10月、台風第19号の影響により、各地に甚大な被害が出ています。日本赤十字社では、災害対策本部を立ち上げ、医師・看護師等からなる救護班を現地へ派遣し、医療活動を行っていますが、日本赤十字社の支部に所属する赤十字防災ボランティアの方々も日赤職員と一緒に支援活動を行っています。
今回は、宮城県支部に所属する佐々木さんの発災直後からの活動をインタビュー形式でお届けします。
Q 発災後、最初の活動を教えてください
防災ボランティアのリーダーから連絡を受け、10月12日の夜10時過ぎに宮城県支部に参集しました。すぐに救援物資をトラックに積み込み、11時頃には、物資を届けるため出発しました。
最初に物資を届ける予定の柴田町へ向かう際に、道路が冠水していて、前方の車とのすれ違いざまに波が押し寄せてきました。タイヤの3分の2くらいの水位が続き、恐怖を感じるほどでした。
冠水がひどかった柴田町では2時間半も足止め食らいました。その待機中にも、停電しエレベーターが使えないマンションに住む車いすの方を、地域の方と赤十字関係者4人で階段を使い7階まで連れて行きました。その後、深夜3時に大河原町に到着し、無事に物資を届けることができました。
自分一人だったら、浸水した道を突き進んでいたでしょう。しかし、一度待機して自分たちの安全を確保したうえで、支援活動を行うということを今回は学びました。
Q 大河原に届けた時には、深夜3時をまわっていましたが、その後どうされましたか?
届ける物資を積んでいたので次の届け先へ急ぎました。大河原町から角田市に向かう途中、どの道も冠水していたため、予定を変更し、蔵王町へ向かいました。蔵王町から角田市へ行く時も全部の道が冠水していました。そんな時、支部の職員の「どんなことをしてでも、今日中に届けてあげたい」という熱い思いを聞き、感動しました。
角田市内は水浸しでした。届け先の施設はすぐそこに見えるのに、水が冠水していて、届けられないことのもどかしさを感じました。活動の際に、物資を載せて運ぶボートがあると良いと思いました。
Q 無事に予定していた支援物資を届けたのが13日ですが、その後の活動はどうされましたか?
一度家に帰り、14日のお昼には再度支部へ集合し、今度は、大郷町に救援物資を届け夜に支部へ戻りました。翌日からは、支部の広報の支援活動として、ドライバーを務め被災現場へ約1時間半かけて運転し、避難所をまわりました。丸森町役場では、段ボールベットの設営も行いました。現在も、毎日のように宮城県支部へ集合し、活動を続けています。
Q 赤十字との最初の出会いは?
6年前に仙台赤十字病院で狭心症の手術を受け、命を助けていただきました。この時が赤十字との出会いでした。
その後、救急法指導員の資格を取得し、現在は、宮城県赤十字安全奉仕団団員及び赤十字防災ボランティアとして活動しています。去年の12月には、海外たすけあいの募金の受付も行いました。
日赤の職員や赤十字のボランティアさんの考え方や人間性を間近で感じ、「赤十字ってすごいな。人のために何かをしたい」と思うようになりました。
Q 最後に一言お願いします
今回の救援物資を届けた際に、防災ボランティアのフォローアップ研修では習っていないことを実践することになり、自分の防災ボランティアとしてのスキルアップに繋がりました。
ボランティアだからこそできることがあるはずです。できる人が、できることを、できる場所で、きづき、考え、実践する。今後も、できる限りボランティア活動を続けていきます。
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