77人の高校生が考える防災~青少年赤十字スタディー・センターを実施しました
日本赤十字社は3月23~28日、全国の青少年赤十字(JRC)の高校生メンバーを対象に山梨県南都留郡山中湖村で、『青少年赤十字スタディー・センター』を実施しました。
高校生メンバーは本研修会で、ボランティア活動に欠かせないディベートの技術や防災の知識を学びました。
26日は山中湖周辺のフィールドワークを通じて、この地域にはどんな課題が潜んでいるのか、住民の方や観光客に取材しました。
高校生メンバーは事前にネットや資料を調べた上で、自分たちの考えと地域の現状にどの程度のかい離があるのかを実感しました。
「富士山が噴火した場合の備えは」
愛知県から参加した近藤れいらさん(名古屋市立菊里高等学校1年)は、次のように感想を話しました。
「山中湖周辺で住民の方の防災意識を図るフィールドワークに参加しました。元々、人と話すことが好きなので、地元の人たちとお話ししたのは楽しかったです。富士山が噴火した場合の備えについては、自分が想像していたよりもしっかりと水や食料の備蓄をされている人が多かったのですが、その一方で実際には噴火することはないだろうと考えている人が大半で、こういった認識が実際の災害時の危機回避に、マイナスな影響を及ぼすかもしれないと心配な面もありました」
「防災意識は高いけれど、改善の余地も」
また、静岡県から参加した加藤弘章さん(静岡県立島田高等学校2年)は、以下のように調査や取材を通じた意見を述べました。
「湖畔にある会員制ホテルの方にインタビューしてみると、ホテルの立地が土砂災害の危険区域に含まれることもあり、全従業員に対する防災訓練の教育を頻繁に行うなど、非常に意識が高いことが分かりました。ただ、このホテルの館内では、デザイン性が損なわれることに配慮して、避難誘導の表示物が少ないので、宿泊客が自力で避難する場合の備えとしては改善の余地があると感じました」
高校生メンバーはフィールドワークを通して絆を深め、また取材を通してコミュニケーション力やプレゼンテーション力の大切さを身に付けました。
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