青少年赤十字海外支援事業ネパールスタディーツアー~1円玉募金で私たちが出来ることを考えよう~
日本赤十字社は、青少年赤十字事業の一環として、「子どもたちが自分たちのお小遣いの中から出せる金額で奉仕をする」ことを目的に平成16年より「青少年赤十字活動資金」(通称、1円玉募金)を活用した支援事業を実施しています。日ごろのお小遣いを倹約し、世界で苦しんでいる同世代の子どもたちのために1円玉募金をすることによって「奉仕」の心を学び、その国の文化や生活に関心を持ち、自ら調べることで「国際理解・親善」を進めることが目的です。平成29年度からは、ネパールとバヌアツで支援事業を行っています。
事業実施2年目となる今年度は、「青少年赤十字メンバーが集めた募金がどのように使われているか」ということを現地ネパールで学び今後の活動につなげるために、スタディーツアーを実施しました。
全国から選ばれた9名の高校生が「ネパールのプロになる」ために出発!
本事業は、山岳地帯であり十分な衛生環境が整っていないネパールのシャンジャ郡、パルバト郡において、トイレや簡易水道を整備すること、子ども達が衛生的な行動を身につけて家庭やコミュニティに普及し、衛生的な状態を保つことを目的に実施しています。今回選ばれた青少年赤十字メンバーは事前研修で支援事業の概要や目的を理解し、また、各自で調べたネパールの食事、宗教、教育などについて発表し、情報交換を行いました。初回の研修では、この団の目標として「ネパールのプロになり、活動で発信しよう!」を掲げ、12月22日、日赤本社で最終研修を終えたあと、羽田空港からネパールに向け出発しました。
シャンジャ、パルバトの学校にて笑顔の子どもたちからの熱い歓迎!
今回訪れたのはシャンジャとパルバトの事業対象校。舗装されていないでこぼこ道を3時間近くかけて進むと、笑顔の子どもたちがダンスや歌で熱く歓迎してくれました。
学校では、トイレや手洗い場を見学。手の洗い方を示す絵が壁に書いてあることやトイレを定期的に掃除していること確認し、子ども達と一緒に石鹸で一緒に手を洗って衛生に関する知識が広がっていることを実感しました。
また、学校の近くに点在するネパールの子ども達のお家を訪問しコーヒーの木の苗を植樹しました。コーヒーの樹木には日本メンバーの名前が刻まれた看板を設置。この木を育て販売することで、将来現地の方が、収入を得ることが期待されます。また、事業終了後も学校やコミュニティでも衛生環境を保てるようにという願いがこめられています。参加した日本のメンバーは「ネパールに名前が残ることはとても感慨深いし嬉しいです」と話します。
ネパールのプロたち、これからの活動へ!
今回の学校訪問を終えてメンバーたちは、「自分たちの環境が恵まれていて、日本の当たり前が世界の当たり前でないことを改めて知りました。言葉は違えど盛大に歓迎したくさん声をかけてくれたことはとても嬉しかったです」と話しました。期間中は毎晩ミーティングを行い、1日の振り返りと翌日の目標を確認、その日に出た反省は次の日に繋げながら日々を過ごしていたメンバー。現地の子ども達に事業の進捗や学校の授業のことを聞いたり、ガイドの方々にネパールの伝統、宗教、ネパール地震の際の人々の様子を聞いたりと、一人一人が「ネパールのプロ」になるために様々なことを主体的に学んでいきました。実際にネパールに行くことで知らなかったことを知り、学びが深まった「ネパールのプロ」たちの今後の活躍に注目です!!
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