「あなたの温かな想い、届いています」楽しく学ぶ衛生と支部職員の活躍~青少年赤十字海外支援事業の最終評価~【シリーズ⑤】
青少年赤十字活動の国際理解・親善の一環として、日本の子どもたちが集めた募金(通称:一円玉募金)が、赤十字社を通じて海外の子どもたちのために使われています。
令和元年12月に、海外支援事業の最終評価を行うためネパールを訪問。ネパールの現状をシリーズでお伝えしています!前回は「学校からコミュニティへ広がる瞬間~青少年赤十字海外支援事業の最終評価~」についてお伝えしました。今回は、ネパールの子どもが楽しく衛生について学ぶゲームや、ネパール赤十字社の支部職員の活躍をお伝えします。
楽しく学ぶ衛生~ネパールの学校の電車ゲーム~
パルバトの学校では、ゲームをとおして楽しく衛生的な身だしなみを学んでいます。
このゲームでは、生徒が一列に並んで「列車」をつくり、4つの関所を回ります。"Malgadi Chuuk chuuk chuuk" (電車 ガタンゴトーン ガタンゴトーン)皆で口ずさみながら、足取り軽く進みます。
① 1つ目は手洗いの関所。青少年赤十字のリーダーが、みんなの手のひらが清潔に保たれているか確認します。手が汚れていた生徒は列から外れ、青少年赤十字のリーダーから石鹸を使った正しい手の洗い方を学びます。
② 2つ目は耳の関所。リーダーがひとりひとりの耳をチェックします。耳掃除ができているか、髪の毛が耳にかかっていないか、耳の病気はないか確認します。不合格だった生徒には、耳を清潔に保つためのアドバイスをします。
③ 3つ目は歯の関所。子どもたちは、ニッと笑ってリーダーに歯を見せます。歯の汚れが見られた生徒には、その場で歯の磨き方を、実演をとおして教えます。
④ 4つ目は爪の関所。一人ひとり、爪が伸びてないか確認していきます。爪が伸びていた生徒はその場で爪を切ってもらいます。
最後に、クリアできた関所を一覧表でチェックします。このゲームは、すべて子どもたち自身で、運営されています。学年を超えて、みんなで一緒に楽しんで参加していました。
「あなたの温かな思い、届いています」~支部職員の活躍~
ネパールの事業地は、ヒマラヤ近くにあります。険しい山の中に、学校やコミュニティは点在しています。片道1時間以上歩いて学校に通う生徒も少なくありません。ネパールのほとんどの道は舗装されておらず土や石、木の根っこでガタガタです。ガードレールもなく、霧で視界も良くありません。地面が十分に固められておらず、日々地すべりも起きています。
そんな山道を日々行き来して、事業を支えているのが、ネパール赤十字社の支部職員です。時にはコミュニティで寝泊まりしながら、1か月の半分以上を出張して過ごしています。
ネパール赤十字社 シャンジャ郡支部のプレムさん
「青少年赤十字海外支援事業は順調に進んでいます。コミュニティの人々や子どもはこの水と衛生プロジェクトのおかげでとても幸せです。募金活動をしていただいている日本の青少年赤十字メンバーにとても感謝しています。日本赤十字社の支部からネパール赤十字社へのご寄付へも感謝しています。私たちの活動でコミュニティや学校の衛生環境が改善しています。日本の子どもたちや先生方、日本赤十字社、このプロジェクトに直接または間接的に関係する全ての方へ、あなたの温かい想いが届いていることを伝えたいです。」
次回のシリーズ⑥はいよいよ最終回! 2020年4月から始まる3カ年事業の新支援先の様子をお伝えします。お楽しみに!
~ 続 ~
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