【体験しながら学ぶ!】全国青少年赤十字加盟校の指導者50名が参加 ~令和3年度青少年赤十字リーダーシップ・トレーニング・センター 指導者養成講習会(WEB)~

 青少年赤十字では、赤十字精神や青少年赤十字活動にご理解いただいた先生が指導者となり、学校教育の中で進められています。その中でも、リーダーシップ・トレーニングセンター(以下「トレセン」という)は、宿泊型の研修で「気づき・考え・実行する」機会が意図的に組まれた特徴ある事業の1つです。指示のない生活の中で注意深く過ごすことを体験した子どもたちには、著しい成長がみられ、このトレセンは先生方に評価され、全国で実施されています。

日本赤十字社では、6月5日(土)にトレセンを運営する指導者を養成する講習会をオンラインで開催いたしました。

強い「リーダー」ではなく一人ひとりの「リーダーシップ」を育成

トレセンで育むリーダーシップについて、青少年赤十字指導者の松本光司先生に講義いただきました。
リーダーとは、集団やチームの先頭に立ち、組織を引っ張っていく存在ですが、青少年赤十字では、一人ひとりがリーダーであり、全員がリーダーシップをもち協力して目標達成できる子供たちの育成を目指しています。リーダーシップを発揮するためには、①すべてに注意深く、②自分の考えを持ち、③コミュニケーションを大切にする等があげられ、これらがトレセンを通じて養うことができます。

トレセン2021_01.jpg

(全員がリーダーシップを持ち、リーダーと協力する点を解説)

「先見(せんけん)」というキーワード、主体性の重要性

トレセンのキーワードとして「先見」があります。先見とは先を見通して行動できる態度です。例としては、学校の中で、先生が集合の指示をしなくても、子どもたちが自分たちで次の予定を考え、時間をしっかり守って集合する等です。参加した先生方からは、

「先見の位置づけは青少年赤十字に限らず色々な場所で必要です」
「コロナがあり普段以上に多忙な学級では、いつも指示をしてしまっていたことに気が付きました。自発的な行動を促すため、待ちの姿勢が大切なことを学びました」
「いかに、こちら側の待つ姿勢や、生徒に気付きを与えることが大事なのかを改めて感じました」
という感想が寄せられました。

全国規模のオンラインならではの楽しみ方

オンラインのツールを活用し、オンランだからこそ楽しめる活動も行いました。お絵かき機能を使い、参加者が同時に1つの絵に書き込みながら、グループワークを行いました。

また、全国都道府県の「かるた」を使い、ランダムに参加者へ質問を投げかけ全国各地の取組みが垣間見られる場面があるなど、参加者と講師との距離を感じさせない、飽きさせない工夫が多くみられました。

トレセン2021_02(お絵かき機能を使い、13人で「公平に」どうケーキを切り分けられるか話し合う)

トレセン2021_03.jpg(都道府県名が書かれた「かるた」を使って、回答者を指名)

【この夏のトレセンに向けて】

本養成講習会で、トレセンの考え方や、対面やオンラインで実施する具体的な方法について青少年赤十字指導者の先生方に学んでいただきました。
講習会を終えた指導者からは、

「昨年度はコロナで活動ができなかったが、工夫すればオンラインでもトレセンの活動が
できることがわかりました。今年は制限された中でも何かしら活動していきたいです」
「オンラインを使用して実践する事業が今後も増えてくると思います。今回のWEBの方法を平時でも行う機会が必要になると思います」
というコメントが寄せられ、オンラインでも工夫次第ではトレセンの要素を体験いただくことができました。
この講習会に参加した先生方は今後、学んだことを生かし、各地で子どもたちに向けたトレセンを実施することが期待されます。
今後にぜひご注目ください。

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