所蔵品紹介

日本赤十字社が保管する5万点以上の赤十字関連史料から、223点をご紹介します。
※一部、博物館明治村所蔵・日本赤十字豊田看護大学管理の史料を含みます。

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赤十字情報プラザ展示中

敵味方の区別なく救いたい【博愛社設立の願書】

  • #~明治
  • #文書
  • #戦時救護
1877(明治10)年2月に西南戦争が始まり、戦闘の様子や死傷者が続出する悲惨な状況が新聞などで報じられると、人々は心を痛めました。佐野常民はヨーロッパにおける赤十字のように敵味方関係なく救護する団体「博愛社」を設立したいと思い立ち、太政官の岩倉具視から紹介された大給恒とともに奔走します。 2人は最初、岩倉に設立を願い出ますが、陸軍中将・西郷従道(陸軍卿・山縣有朋の代理)から「考えは素晴らしいが、実際には整備が難しいので、あらかじめ平時において十分検討されたい」という意見を受け、不許可とされました。 しかし佐野は熊本に赴き、山縣有朋、小澤武男を通し、官軍の征討総督・有栖川宮熾仁親王への取り次ぎを依頼。親王の英断により5月3日付、設立が許可されました。願書は熊本県の罫紙を使い、佐野と大給の連名で書かれています。
  • 博愛社設立許可の図

  • 有栖川宮熾仁親王あて、佐野・大給の連名