わたしも赤十字:全力で人の役に立ちたいので。必死に働き、寄付をします 〈2020年10月号〉赤十字にはさまざまな形で赤十字の活動に参加する支援者がいます。 全国の支援者の中から毎月お一人を、温かいメッセージと共にご紹介します。
寄付の協力者
植田勝典(うえだ・かつのり)さん
千葉県千葉市/57歳/IT企業社長
大阪で会社を経営していた私の父は「寄付なんか損するだけや」という人でした。でも私は反対に、幼い頃にアンリ・デュナンに感銘を受け、大きくなったら父親の商売を継いで、たくさんもうけて人のために使おうと思っていました。
しかし私が16歳の時に父が他界し、一人で生きなくてはならない状況に。父の会社も他の人の手に渡ってしまって…。生きるの死ぬのという思いを味わうと、人って自分が「生かされている」ことに気づくんです。生かされている間は、全力で人の役に立ちたい。こうして必死で働いて得た利益から寄付を始めました。
「人の道」を示してくれる赤十字は素晴らしいです。あらゆることに慈愛の心から手を差し伸べ、活動をする組織は他にない。私の寄付を赤十字が人のために使ってくれているところを見ると、心底うれしく思います。
以前、使途指定寄付をして救急法小冊子を作ってもらい、現物を目にした時は感激しました。人の世界は、汚いところもあります。でも赤十字は「人の道」をたくさん見せてくれる。私の寄付は、赤十字が見せてくれる世界への恩返し、なのかもしれません。