あなたの"貯筋"は大丈夫?【運動編】
“人生100年時代”と言われる昨今。心身ともに健康で自立した生活をより長く送るためには、若いうちから筋肉を蓄え、認知機能を維持するための備えが必要です。
今回の特集では、日赤が実施している「健康生活支援講習」の内容から、健康寿命を延ばすためのヒントをお伝えします。
●「健康寿命」とは
健康寿命とは「健康上の問題で制限されることなく生活できる期間」のこと。要介護や寝たきりの状態など自立した生活を送ることができなくなるまでの期間が健康寿命で、平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9年、女性で約12年の差があります。
●「フレイル」を知っていますか?
「フレイル」とは「虚弱」という意味で、加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能など)が低下し、生活機能に支障が出て、心と体が脆弱となった状態のことを指します。
生活機能の自立度が高い「健康」と、日常生活動作に障害のある「要介護状態」との間に位置します。
年齢を重ねると体力・筋力は衰えますが、若いうちから筋力の維持に取り組むことで、健康寿命を延ばすことができます。
筋肉は使わなければすぐ落ちる!
日々の積み重ねで筋力の維持を
運動に限らず、炊事、掃除、買い物など、日常活動で筋力をつけることができます。一方で、使わなければすぐに落ちてしまうのも筋肉の特徴。階段は貯筋チャンス、買い物ウォーキングは若さへの投資、と適度な運動をコツコツ続けましょう。
●理想的な運動量の目安、続けるコツ
【運動量の目安は?】
家事(炊事・洗濯・掃除など)や買い物など日常生活で体を動かすことを積み重ね、「10分長く」「1000歩多く」活動することから始めてみましょう。有酸素運動のウォーキングも有効です。
ウォーキングには、以下のような効果があります。
【続けるコツ】
今より10分多く体を動かす、を目標に以下の項目を取り入れてみましょう。
・自転車や徒歩で通勤する
・エレベーターやエスカレーターではなく階段を使う
・掃除や洗濯は「きびきび」と、家事の合間にストレッチ
・仕事の休憩時間に散歩する
・テレビを見ながら筋トレ、ストレッチ
・いつもより遠くのスーパーまで歩いて買い物
・近所の公園や運動施設を利用する
・地域のスポーツイベントに参加
・家族や友人との外出を楽しむ
・歩幅を広くして、早く歩く
●少し負荷を感じる運動を毎日無理のない範囲で
筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける動作を繰り返し行うことで筋力の増加を図るのが、レジスタンス運動。
適度な筋力アップだけでなく、バランス能力や下肢の柔軟性向上にもつながります。1日3回程度、日常の行動の中に意識して取り入れてみましょう。
①できれば1日3回
②無理せず自分のペースで!
●その他の運動も動画でチェック!
”貯筋”のための「栄養編」もチェック!
いつまでもイキイキと動ける体を維持するには、
筋肉や骨を作る栄養素や口の健康状態も重要です。
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