【総合的な学習の時間】小学校での福祉体験学習に指導員を派遣しました
健康生活支援講習の内容を学ぶことで、高齢者への理解を深めます
日本赤十字社福岡県支部では、小学校等における総合的な学習の一環として体験学習の依頼があった際に、講習指導員を派遣しております。
この体験学習では、「高齢者疑似体験」や「視覚障がい者疑似体験」など、健康生活支援講習のカリキュラムの一部を学ぶことで、身の回りにいる高齢者やその暮らしについて理解を深めることができます。
高齢者疑似体験とは?
高齢者疑似体験とは、様々な装具を身に着けることにより、高齢になったときの運動機能(関節の拘縮・筋力低下)や感覚・知覚(眼、耳、皮膚などの感覚機能)の変化、心理的変化を疑似的に体験するものです。
現在は、十分に物を見ることができなくなる『特殊メガネ』や視覚に障がいのある方が歩行するときに使う『白杖(はくじょう)』、関節の動きにくさを体験するために手足に装着する『重り』・『サポーター』、手先が使いにくくなる『手袋』など、体験用の教材を整備しています。
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今回は、10月29日(金)、北九州市内にある小学校の3年生21名を対象として、専門知識をもった当県支部の健康生活支援講習指導員2名が指導にあたりました。
学習を行うにあたっては、担任の先生を通じて子どもたちの健康チェックを実施するとともに、使用した体験セットや白杖などは、使用後にアルコール消毒で拭き取るなど、感染対策をとったうえで安全に配慮しながら実施しました。
指導員からは、「(視覚に障がいのある方にとって)歩くところがなんとなく想像できる家の中は、ある程度大丈夫だけれど、初めてのところはとっても不安。だから、支える人の声かけや誘導が大切。そして、何よりも思いやりをもって支えてあげることが大切」、「もし、信号機の前に視覚障がいのある方がいて、横断歩道を渡るときには、(信号が)赤か青かを教えてあげるだけでも十分。まずは声かけをすることが大切」とのアドバイスがありました。
階段の昇り降りが大変 |
支えてもらってようやく降りることができました |
狭いところは誘導者の肘に掴まって一列で |
体操マットの段差でも見えないと怖い |
子どもたちからの感想を一部ご紹介!
- 目が見えないとどこに何があるか分からなかった。サポートしてくれる人は大切だと思った。
(介助しながら)2人で歩いているときは、コミュニケーションをとることが大切だと感じた。 - おじいちゃんやおばあちゃんが大変な思いをしていることが分かった。誘導する人も大変。
- 文字を書いたり新聞を読んだりするとき、とっても不自由だった。また、階段を降りるときが怖かった。
- 足が言うことをきかない。お年寄りは大変な生活をしていることが分かった。
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日本赤十字社福岡県支部では、救急法や健康生活支援講習のほかに、その内容を生かした福祉体験などの講習会も準備しておりますので、ぜひ申し込みをお願いいたします。