令和3年度赤十字ボランティア・リーダシップ研修を開催しました
令和4年2月13日に「令和3年度赤十字ボランティア・リーダシップ研修」を開催しました。本研修は基礎研修を修了されリーダー的立場になった特別奉仕団員、個人ボランティアさんに参加いただくもので、15名の方がご参加いただきました。
最初の「グループとリーダーシップ」は、瀬戸指導講師(注釈参照)によるグループワークを通してリーダーシップについて理解するプログラムでした。「こんなリーダーがよい」という要素が10項目用意され、グループで話し合って順位を決めるワークです。グループワークを通じて、グループで決定するために大切なことや話し合いの際に気を付けることを学んでいただきました。
続いて、永田指導講師による「人道的価値観について」は、ジュネーブ条約に違反する非人道的な行為を見つけ出すワークでスタートしました。その後、「価値観」に焦点を当て、自分自身の価値観を見つめ直したり、多様な価値観を認め合うことの大切さについてワークを通じて体感しました。最後に、人道的価値観とは、人間の尊厳を脅かすものを敏感に感じとる力、そして相手のことを思いやり、優しさやいのちの大切さを感じとる力であり、今の時代に切に必要とされている、と締めくくられました。
最後に、「ボランティア・リーダーの役割と視点」「地域でのボランティアニーズと活動」と題して、地域福祉やボランティア分野がご専門の大阪教育大学 新崎教授に進行いただきました。ボランティアとは何か、を受講者に問いかけながら、福祉の概念について自身のソーシャルワーカーとしての経験も交えてお話いただきました。また、リーダーには「プロデュース力」が必要であり、心に沸き起こる感情や直感を重視し、一緒に活動する人にビジョンを語ることが大切であるという点も強調されていました。
参加者からは、「リーダーとしてグループの話しやすい雰囲気づくりや意見のまとめ方など学ぶことが多くあった」「様々な価値観があることを改めて認識した」などの感想が寄せられました。
今回の研修では、講師による発案で、受付から着席までの流れを予め掲示板に記載し、受講者自らが掲示板の存在に気づき、今何をすべきかを考えていただく仕組みを作るなど、研修全体を通じてリーダーシップについて考える機会としました。
また、学生奉仕団の方から経験豊かなボランティアさんまで様々な年代の方が交流しながら受講いただきました。各団やグループにおいてリーダーシップを発揮し、よりよい活動につなげていただけたらと思います。
(注)指導講師…赤十字奉仕団支部指導講師。赤十字奉仕団が円滑に活動を行えるよう、実際的な指導や助言にあたる方。赤十字奉仕団について深い理解と熱意をもち、知識と経験を有している。