【ご報告】令和6年度 埼玉県内の赤十字活動
令和6年度は間もなく終了し、新年度が始まります。
今年度も、皆さまからのご支援のもと日常を支えるさまざまな活動を行ってきました。今年度実施した主な活動をご紹介します。
4月
緊急時でも安全に職務にあたれるように―。運転技能研修を実施。
当支部と県内の赤十字病院から職員が参加し、さいたま市桜区の自動車教習所を貸し切って実施。
今回は、教習所の教官が同乗しての実習も行いました。この研修では、実際にサイレンを鳴らしての走行も行います。
いざという時、落ち着いて安全に職務にあたれるよう、基本から応用まで熱心に取り組んだ職員たち、これからも安全第一で活動します。
5月
赤十字運動月間~赤十字活動をもっと身近に!~
毎年5月を「赤十字運動月間」とし、支援者の皆様に活動報告を行うとともに、ご支援をお願いしています。
今年度も、「赤十字は、動いてる!」をテーマに、365日絶え間なく動いている赤十字の活動について、各地での説明会やイベントを通じて発信しました。
テレビ埼玉
6月
目指せ災害医療のスペシャリスト!~救護班要員研修会を実施~
医師や看護師をはじめ各職種の職員を、災害時に活動する「救護員」に育てるための研修を行いました。
この研修会は2泊3日の日程で、毎年行っています。今年度も、災害時特有の医療活動や他機関との連携、救護資機材の使い方などに関する知識や技術を学び、最終日には実際の災害を想定した演習を行いました。
この訓練に参加した職員は、「救護員」として登録され、災害時に最前線で活動します。
NHK
6~8月
青少年赤十字の恒例行事!リーダーシップ・トレーニング・センターを実施!
小・中・高校生を対象とした2泊3日の「青少年赤十字リーダーシップ・トレーニング・センター(以下、トレセン)」を開催しました。
この行事は、児童・生徒の「リーダーシップ」や「やさしさ・思いやり」の心を育てることをねらいとした宿泊研修です。
小中学校トレセンには県内13校から50人の児童生徒が、高校トレセンには県内8校から26人の生徒が参加しました。
水の事故を防げ!~さまざまな取り組み~
県土に占める河川の割合が全国2位の埼玉県。県民にとって川は身近な存在です。
当支部では、子どもたちが夏休み期間に入る前の授業で着衣泳の講習を実施。
夏休み期間にも、県内各所のプールで「ライフジャケット体験会」開催。また、埼玉県警察とタイアップし、寄居町を流れる荒川上流の河川敷(かわせみ河原)で水難事故防止キャンペーンを行いました。2024年の夏も多くの親子に事故予防の重要性を発信しました。
テレビ埼玉
7月は広報強化月間!県内各所で他団体と連携したイベントを実施!
当支部は今年7月を「広報強化月間」とし、通常事業の推進を強化するとともに、赤十字を知っていただく様々なPRイベントを行いました。
埼玉が誇る偉人「渋沢栄一」が新一万円札の顔になったことをみんなでお祝いするために開催された「県庁七夕フェスティバル」や、イオンモール川口でのPRイベント。また、浦和レッズとの連携協定も締結しました。
台風により大雨に見舞われた地域に 救援物資を搬送
台風10号の影響で県内は8月29日(木)から大雨に見舞われました。
当支部は、台風の上陸前から情報収集を開始。
8月30日、県内の地区から救援物資の要請を受け、直ちに物資を積み込みお届けしました。
9月
9月9日は「救急の日」!救急法基礎講習会を開催!
9月9日「救急の日」。当支部では、一般対象の救急法基礎講習会を開催しました。
平日にもかかわらず30名を超える方が受講し、成人(小学生以上)を対象とした心肺蘇生やAEDの使い方、喉にものを詰まらせてしまった時の対処法などを学んでいただきました。
10月
赤十字の災害救護を支える「救護ボランティア」の養成研修を実施!
10月6日(日)、災害救護活動を支援する個人登録型ボランティア(救護ボランティア)の養成研修を開催し、県内11の赤十字奉仕団から23名が参加しました。
自然災害が頻繫化、激甚化する中、日赤の災害救護活動を理解し、様々な業務を支援いただけるボランティアを確保することを目的に実施しているものです。
当日は、災害救護の全体について講義した後、発電機や救援物資搬送、自動ラップ式トイレ、段ボールベッドなどの救護資機材の取り扱いや無線の使用方法を、職員のほか既に登録している救護ボランティアのメンバーから学んでいただきました。
高校生と語る"イスラエル・ガザ"の1年~さいたま市立浦和南高校でトークセッション~
10月4日(金)、イスラエル・ガザ人道危機から1年となるのを前に、青少年赤十字(JRC)加盟校であるさいたま市立浦和南高等学校で、赤十字国際委員会(ICRC)の外科・整形外科医として4度にわたりガザへ派遣され、野外病院でも活動した安藤恒平医師を招いたトークイベントを開催しました。
選択授業の一環として開催され、現地の状況や赤十字の活動、安藤医師が見たこと、感じたことを、対話を通して同校の3年生約30名に伝えました。
生徒たちは、「命の危険を感じたことはあるか」「なぜ医師を続けられるのか」といった質問を投げかけ、真剣な表情で学んでいました。
当日の記録映像(日本赤十字社YouTubeアカウント・25分)
テレビ埼玉
11月
日韓の赤十字ボランティアが5年ぶりに交流!~大韓赤十字社京畿道支社との交流事業~
11月26日から29日までの4日間、大韓赤十字社京畿道支社(韓国の赤十字社)からボランティア5名・職員3名からなる8名の訪問団が来県し、奉仕団交流事業を行いました。
この交流事業は、友好親善を図るとともに、互いの活動を理解し、学び合うことで活動を推進することを目的として平成18年に始まりました。奉仕団同士の交流は、新型コロナウイルス感染症蔓延のため令和元年度に埼玉県支部が京畿道支社に訪問して以来、5年ぶりの実施となりました。
大規模テロに備えて―。国民保護実動訓練に参加!
11月15日(金)、春日部市の「アイル・アリーナ ウイング・ハット春日部」を会場に、大規模テロに備えた「国民保護実動訓練」が開催され、当支部と深谷赤十字病院救護班が参加しました。
イベント開催中、30年前に大阪で実際に使用された猛毒の化学剤「VX」が散布され多数傷病者が発したという想定で行われた訓練には、警察、消防、陸上自衛隊、や地域の医療機関など合わせて約400人が参加しました。
どのような事態にも、関係機関と連携し、的確・迅速に活動できるよう備えを続けます。
12月~3月
餅などによる窒息事故の予防をメディアで啓発!
毎年12月から1月にかけて増加する「餅などによる窒息事故」を防止するため、事故の予防法・対処法をマスメディアに情報提供。
これまでは、自社メディアでの発信を中心に注意喚起していましたが、「より多くの方に届けたい」という思いが実現し、日本テレビ、埼玉新聞、FM NACK5の3つの媒体で取り上げていただきました。
赤十字の講習では、事故発生時の対処法はもちろん、苦痛を予防する方法もお伝えしています。
日本テレビ
阪神淡路大震災から30年―。 “災害時要配慮者”への支援を学ぶ講習会を開催!
長期の避難生活は、こころやからだに大きな影響を及ぼしますが、特に「災害時要配慮者」と呼ばれる高齢者や妊産婦、子どもや障がい者などは影響を受けやすいとされています。
この日、当支部では避難生活で起こりうる問題を知り、備える方法や実際に起こったときの対処方法、支援の方法を知っていただく講習会を開催。県内外から20~70代と幅広い世代の方にご参加いただきました。
テレビ埼玉(同日に実施した、川越市立霞ケ関西小学校での「防災セミナー」の様子)
被災者と支援者に心身の安心を―。救護員を対象に「こころのケア研修」を実施!
1月29日(水)当支部を会場として、 災害時に救護活動を行う救護員(赤十字職員)を対象とした「こころのケア研修」を実施。県内赤十字施設の医師や看護師、当支部職員などが参加しました。
自然災害が頻発化、激甚化する中、“被災者”と“支援者”が受ける心理的影響とケアの重要性について理解を深めるとともに、こころのケア活動を適切に実施できる救護員を育成する狙いです。
参加者は、座学で理解を深め、グループディスカッションやロールプレイなどの演習を通じて実践力を身に付けていました。
皆さまから託された思いを胸に活動を続けてまいります。
次年度も、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。