ウクライナ人道危機について
ウクライナ各地で激化している戦闘により、多くの市民が緊張と不安の中で過ごしています。すでに子どもを含む市民の死傷者が報告され、市民生活に不可欠なインフラにも被害が出ています。また、紛争の被害を恐れ、多くの人びとが、周辺国(ポーランド、ルーマニア、スロヴァキア等)に避難しています。
これまでにウクライナから国外へ避難した人々は500万人を超え、人道危機は深刻さを増しています。国連の予測では、この状態が続くと、少なくとも1800万人(ウクライナの人口の約3分の1)が紛争の影響を受け、今後、人道支援が必要になると危惧されています(UNHCR:4月15日時点)。
地下鉄の駅に避難する人たち
人道支援が制限されるさなかにあっても、ウクライナ赤十字社のボランティアは、防空壕や地下鉄の駅に避難する人々に食料や生活物資を届けている。
ウクライナ/2022年3月
©Maksym Trebukhov / Ukranian Red Cross
役に立つことがある限り、私はここにとどまる
紛争が激化したキーウ(キエフ)出身のコンピューターサイエンスの学生。避難してきたウクライナ・リヴィウの赤十字のテントで、避難民に温かい食べ物や飲み物を届けている。
ウクライナ・リヴィウ/2022年4月
©Victor Lacken
イルピンで負傷した人々に応急的な医療を施すICRCスタッフ
赤十字国際委員会(ICRC)は、ウクライナ国内へ医療者を派遣している。「こころのケア」にも注力しており、24時間のホットラインを設けてウクライナ赤十字社を支援している。
ウクライナ・イルピン/2022年4月
©ICRC
お産は待ってくれない
ハンガリー赤十字社は国境沿いでも医療支援にあたっている。子どもたちや妊婦の支援も必要。どんな状況下でも病気やお産は待ってくれない。
ハンガリー/2022年3月
©Tamara Vukov
見知らぬ土地で、家族のように迎え入れる赤十字ボランティア
スロバキアの国境に近い町ウジホロドに避難してきた。家も、友達も、生活もすべてを失い見知らぬ町で孤独だった。そんな中、赤十字ボランティアの存在は避難先で過ごす支えになっている。3歳のティムールくんには、今では友達もいる。
ウクライナ・ウジホロド/2022年3月
©Marco Kokik
疲労、ストレス、慢性病で苦しむウクライナの人たち
ウクライナから避難してきた人に、保健医療を提供するハンガリー赤十字社のボランティア。子どもたちや妊婦の支援にも注力している。避難民のほとんどは、疲労、ストレス、慢性病に苦しんでいる。
ハンガリー/2022年3月
©Tamara Vukov
ウクライナからモルドバへ40万人以上が避難
2022年の4月までに、ウクライナからモルドバ共和国に40万人以上が避難。大半はホストファミリーに滞在している。国際赤十字・赤新月連盟(IFRC)のスタッフは、モルドバ赤十字社のスタッフやボランティアの人たちの支援に加わっている。
モルトバ共和国/2022年4月
©Shavka Ishmailov
温かい飲みもので歓迎
モルドバ赤十字社アネニイ・ノイ支部のボランティアは、温かい飲みものでウクライナの人々を歓迎した。
モルドバ共和国/2022年3月
©Moldova Red Cross