インド:毛布4,000枚を配付しました!~(株)オンワードホールディングスのご協力~
株式会社オンワードホールディングスは、同社製の衣料品を顧客から回収し、その衣料品をリサイクルして、毛布を作り、世界に届ける「オンワード・グリーン・キャンペーン」を2009年から実施しています。日本赤十字社(以下、「日赤」)は、2011年からこの取り組みに協力しており、9回目の協力となる今回は、インドの西ベンガル州内の3県(マルダ県、ダクシン・ディナジプル県、ウッタール・ディナジプル県)に合計4,000枚の毛布を寄贈しました。これまで赤十字を通じて寄贈した毛布は、27,200枚となります。
インドは暑い?
2年前、インドでは記録的な猛暑が続き、熱波による死者が相次ぎました。そのため、インドでの毛布配付に疑問をもつ方も少なくないかもしれません。実はインドの西ベンガル州では11~1月の3カ月間の朝夕の気温は5~10℃とかなり冷え込みます。特に、毛布を買えない多くの貧困家庭では、薄い布などを羽織ってこの3カ月間の冬を越しています。インド赤十字社が地域の支援ニーズを調査したところ、毛布を希望する住民が多かったので、今回、支援することにしました。
毛布で住民たちを笑顔に!
今回の毛布配付はマルダ県の6ヵ所、ダクシン・ディナジプル県の7ヵ所、ウッタル・ディナジプル県の4ヵ所、計17カ所で行い、そのうちの1つマルダ県マジリシュバグ村での毛布寄贈式に、株式会社オンワード樫山環境経営推進部(以下、「オンワード」)の山本卓司・環境経営課長、三原秀子・リーダー、日本赤十字社本社国際部の鹿島優子職員が出席しました。
日本を午前11時半頃に発ち、デリーまで飛行機で10時間、デリーから国内線でコルカタに移動し、翌日コルカタから電車で5時間をかけて、マルダ県に到着しました。夜20時頃の到着にもかかわらず、電車を降りると、マルダ県支部職員やボランティア、住民たちが花道を作って盛大に迎えてくれました。
式典では周辺の6村の住民およそ2,500人が参列し、インド赤十字社や村行政関係者から感謝が述べられました。村責任者のサナタン・トゥドゥ氏は「毛布の寄贈に大変感謝しています。そして日本から足を運んで式典に参加してくれたことを大変嬉しく思っています。」と述べました。
毛布を受け取ったラリータ・ハンスダさん(18歳)は、「毛布をもらえてとても嬉しいわ。もらった毛布は、大切に使います。毛布は1枚しかないので、父と母に優先的に使ってもらうつもり。(オンワード及び日赤の式典出席者が)日本に帰ってしまうことは残念です。日本については何も知らないけど、いつか行ってみたいわ」と、満面の笑みで答えてくれて、私たちの気持ちも温まりました。
想いを伝える架け橋として
オンワードの山本課長は、式典で「皆様にお届けした毛布は、私たちが販売した洋服から作りました。そのための洋服は、世界の人々に支援を届けるという私たちの活動に賛同してくださった約12万人の日本の人々から提供していただきました。この毛布には多くの日本人の想いが詰まっています。その想いが詰まった毛布を、皆様のお手元にお届けできたことを嬉しく思うとともに、この毛布が少しでも皆様の生活の一助となれば幸いです」と述べました。
日本赤十字社は、世界191の赤十字ネットワークを生かして、現地の声を日本に、そして託された一人ひとりの想いを最も支援を必要としている人々に届けて行きます。引き続き、ご支援・ご協力をお願いいたします。